島根大の林広樹氏による「微化石データ活用の最前線」を視聴する。地質学会の有料講演会だが予定が合わずビデオ視聴をする。有孔虫とはなにかから始まり、それを調べて何がわかるか、研究の最前線に触れる講義。
石灰質の殻を持つ小型の単細胞生物、底生と浮遊性の2大別される。示相化石また示準化石として利用される。底生はカンブリア紀から、浮遊性はジュラ紀から生息する。示準化石として分解能が高い、それを利用しKP境界での絶滅進化の様子が詳細に調べられている。現生種の水平分布、鉛直分布や化石種についても調べられている(酸素同位体比)。微化石研究の中で中心に位置する。地理的に同時に発生また絶滅するかの研究がされる。複数の微化石、放射性年代、天文年代を組み合わせ年代表が作成されている。海洋底での堆積物、石灰質、珪質、陸源などの分布、また石灰質は水温が低いと補償深度が浅くなり堆積しない。珪酸は河川水、湧昇流によって供給される。炭酸塩は珪酸塩に比べて自由度がないので放散虫に比べて殻の多様性がない。有孔虫群集から水温を推定する研究がなされている。またチバニアンの認定における微化石研究の役割が大きかった。
有孔虫学概論といったところで自身にとっては放散虫について勉強していたことと同じことが有孔虫で行われていること、その詳細がまとめられ非常に参考になった。
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