7月下旬に五島列島を観光旅行で訪ねた。その特徴的な地質をまとめる。五島列島は新第三紀の五島層群を主体としてここに貫入する花崗岩や火山からなる。特徴的なのはここが日本海拡大の際の「ひんじ」のような部分にあたり、拡大の前黄河や遼河の末端の淡水の堆積盆であった。ここで河川や淡水湖の環境でたまったものが五島層群(写真上:中通島の蛤浜)である。淡水に生息する貝化石の化石産地もある。またその後の日本海拡大、続く沖縄トラフの拡大のなか張力が働き、花崗岩の貫入、正断層による複数の島の成立、火山活動(写真下:鬼岳)がおこり現在の五島列島ができた。
2026年7月27日月曜日
2026年5月25日月曜日
「超巨大噴火と生命進化」
「超巨大噴火と生命進化」佐野貴司著を読む.ビックファイブおよび古第三紀のPETMなどと大規模火成活動の関係をまとめる.オルドビス紀末の絶滅と中国南部の火成活動,デボン紀末と東シベリアの火成活動,ペルム紀末とシベリアにおける火成活動,三畳紀末とアフリカ北米分裂火成活動,白亜期末とインドデカン高原火成活動(隕石衝突との両方が原因),PETMとアイスランドとヨーロッパ分裂時の火成活動.大規模火成活動の発生時の気候変動,テフラ・酸性物資・CO2発生,寒冷化とその後の温暖化.ただし個々の絶滅はそれぞれ個性ある.個々の絶滅での生物の減少と復活の様子など蓄積された膨大の資料を解析している.
2026年3月21日土曜日
「人類の進化」
「人類の進化 拡散と絶滅の歴史を探る」Bernard Wood著(馬場悠男訳)丸善出版を読む.専門家による人類進化研究の概要をまとめた本,進化段階を初期猿人,猿人,原人,旧人,新人に分ける.それぞれの証拠となる重要な化石の概説.研究者を分けたがりと纏めたがり屋に区分け.研究の歴史的変遷にも簡単に触れる.研究の周辺のことが分かりより深く理解できる.
2025年12月18日木曜日
「化石の分子生物学」
「化石の分子生物学 生命進化の謎を解く」更科功著(講談社現代新書)を読む。化石からDNAを抽出しその進化を明らかにする研究の概要を述べる。ネアンデルタール人と現代人の交配の問題、ルイ17世の子孫問題とDNA手法の確立、縄文人の起源、ジュラシックパークの可能性、地球の歴史と分子の進化、分子進化から考えられるカンブリア紀の爆発などの研究が簡潔にまとめられる。いかにDNA汚染を排除するか、PCR(ポリメラーゼ・チェイン・リアクション)の発明など知らないことが多く参考になる本である。
2025年11月29日土曜日
2025年10月25日土曜日
放散虫化石Tシャツ
ネットで放散虫化石グッツを探していたところ、面白いものを見つけ衝動買いしてしまった。写真にある通り放散虫化石をプリントしたTシャツで、誰がどう作ったのかわからないが、中期中新世の放散虫化石群集が正確にプリントされているのに感激している。
2024年8月5日月曜日
「微化石データ活用の最前線」
島根大の林広樹氏による「微化石データ活用の最前線」を視聴する。地質学会の有料講演会だが予定が合わずビデオ視聴をする。有孔虫とはなにかから始まり、それを調べて何がわかるか、研究の最前線に触れる講義。
石灰質の殻を持つ小型の単細胞生物、底生と浮遊性の2大別される。示相化石また示準化石として利用される。底生はカンブリア紀から、浮遊性はジュラ紀から生息する。示準化石として分解能が高い、それを利用しKP境界での絶滅進化の様子が詳細に調べられている。現生種の水平分布、鉛直分布や化石種についても調べられている(酸素同位体比)。微化石研究の中で中心に位置する。地理的に同時に発生また絶滅するかの研究がされる。複数の微化石、放射性年代、天文年代を組み合わせ年代表が作成されている。海洋底での堆積物、石灰質、珪質、陸源などの分布、また石灰質は水温が低いと補償深度が浅くなり堆積しない。珪酸は河川水、湧昇流によって供給される。炭酸塩は珪酸塩に比べて自由度がないので放散虫に比べて殻の多様性がない。有孔虫群集から水温を推定する研究がなされている。またチバニアンの認定における微化石研究の役割が大きかった。
有孔虫学概論といったところで自身にとっては放散虫について勉強していたことと同じことが有孔虫で行われていること、その詳細がまとめられ非常に参考になった。2024年7月21日日曜日
「微化石一般と放散虫」
日本地質学会主催の「微化石一般と放散虫」松岡篤氏の講演を聞く。新生代と中生代の放散虫研究例を初学者向けに講義するものである。新生代は佐渡の第四紀層の放散虫、有孔虫などの微化石の抽出、資料化の方法を具体的にまとめた。中生代はジュラ・白亜紀境界(JKB)のGSSP策定の件について対象となるイタリアの地層の調査方法を話した(生物群集の変化に乏しいためゴールデンスパイクが設定されていない)。また日本の海溝斜面堆積物から採集されたジュラ紀の放散虫から作った放散虫トランプの話題提供がなされた。具体的な話で理解しやすかった。また、所々で語られる放散虫やその他の微化石に関する知識、具体的には示準化石としてはコノドントは三畳紀まで、ジュラ紀は放散虫のみ、白亜紀半ば古第三紀からは浮遊性有孔虫や珪藻(これも年代決定には小さなものが指標になる)が有効、などのものは役に立った。
2024年4月7日日曜日
有孔虫化石
多摩川の上総層群を調べていて有孔虫化石が入る層準があり、さらに比較的容易に分離できることがわかり、処理をし写真撮影した。具体的には日野の連光寺層と登戸の飯室層である。前者は底生有孔虫のみで後者は浮遊性と底生の有孔虫が含まれている(写真は登戸の飯室層から産出する化石)。前者の堆積環境が内湾で後者が大陸棚斜面なので構成種の違いはそれを反映していると考えられる。なお後者では放散虫化石が出るかと調べたがほんのわずかに出るが研究対象になるものではない。
2021年8月4日水曜日
おゆまる
文化祭に向け石膏で化石レプリカを作っている。その延長で何か他のものでできないかとネットで探していたところ、「おゆまる」でレプリカができるという記述があったので試した。
おゆまるは熱可塑性樹脂で、加熱により軟化し形を変化させることができ、それを冷却するとその形のままで硬くなる。この性質を利用して立体模型を作ることができる。
写真はテストで作ったものだが、押し付けないと形にならないことと、細密な形はつくれないが、お湯に入れ温めて押し付けるとすぐにできてしまうのは利点である。
2021年2月11日木曜日
2020年5月10日日曜日
人類の誕生とC4植物
C3植物
光合成:カルビン・ベンソン回路
高温や乾燥などの気孔が閉じがちになる条件下ではCO2を集めにくい
C4植物
光合成:カルビン・ベンソン回路+CO2濃縮のためのC4経路
維管束鞘細胞にも発達した葉緑体が存在
高温や乾燥などのさい気孔を開け、CO2を固定しておくことが可能
高温や乾燥、低CO2、貧窒素土壌と言った、植物には苛酷な気候下に対応
トウモロコシや雑穀類
13Cの吸収量がC3植物より多い
白亜紀に初めて出現
2020年3月28日土曜日
生物の進化
↓ ↓→軟体動物→→頭足綱(アンモナイト)
2019年11月11日月曜日
池子層の巡検
シロウリガイ? 水深1000m前後の深海のプレートの沈み込みメタンを伴う水が湧出する場所に密集して棲息する。えらに硫黄細菌を棲息させここに、斧足で硫化水素を運び化学合成をさせその産物の有機物を得て生活する。硫黄細菌の酸化反応は次の物である。
H2S + 1/2O2 → H2O + S + 49kcal
2019年8月4日日曜日
臨海実習
2日目の地質巡検は30度弱の晴天のもと2時間強のフィールドワークであったが、海風のためまあ暑かったという程度であった。城ケ島の第三系は軟らかいので半年も過ぎると微妙に露頭が削られているようで、火山豆石が見つかりづらかったりするのだが、今回は長津呂湾の南できれいなズーフィコス化石が見つかった。いままで見たものの中で最もりっぱなものである。
2019年7月23日火曜日
人類の歯の進化
細かく見ると次のような変化がある。歯数が32本になったのは旧世界猿である。ヒト以外の他の霊長類ではオスの犬歯は歯列の咬合面から外へ強く突出しているが、私たちの犬歯は他の歯の噛む面とほぼ同じ高さになり小型化している。また200万年前ころの猿人類(アウストラロピテクス・ロブストス)では現代人と違って第3大臼歯が最も大きく,第1大臼歯が最も小さい歯であった。また、ネアンデルタール人と比べても現生人類はより小さな歯になっている。
次に日本人の歯についてだが、縄文時代から弥生時代に大型化した、これは大陸から来た弥生人が縄文人と混血したからと考えられている。次に鎌倉から江戸時代は小型化している。しかし明治以降大型化していてこれは食生活の西洋化が影響していると考えられる。また現代、顎の大きさの変化はあまりないが歯が大きくなっているためまた不正咬合の割合が増えている。
2019年6月15日土曜日
秩父盆地の地史
この地域に中新世の初め、展張場が発生し堆積盆が形成される。急速な堆積面の低下の
中で基底礫岩から始まり泥岩に至る彦久保層群が堆積する。
中新世の中期になると堆積盆の中心の南への移動と沈降により深化が継続する。タービダイトを主体とする小鹿野町層群が堆積する。
秩父盆地形成も後半になると、さらに南に堆積盆の中心が移動するとともに展張場が終了し、それに伴い堆積相がかわる。泥岩や砂質泥岩を主とし砂岩や礫岩を挟むスランプの要素がはっきりするようになる。このとき西部や南部で断層運動があり、断層周辺ではそれに伴う礫層等がたまった。ここで堆積したのが秩父町層群である。最後に一番南部で粗粒堆積物が堆積し堆積盆地が消滅した。
2019年5月11日土曜日
歯の進化
最初に歯を獲得したのは魚類の無顎類で、現在のサメの体表面にみられる微細な盾鱗(エナメル質や象牙質からなる)が起源と考えられている。またこれとは別に顎を獲得し(顎口類)たが当初歯はなかったがその後、歯と顎が組み合わされることになった。
初期の歯を持つ化石としてコノドントが知られている。カンブリア紀から三畳紀(6億年前から1億8千万年前)の地層から発見される歯状の微化石である。一般に大きさは0.2ミリ~1ミリ程度の大きさで原始的魚類の歯であると考えられている。
現生の魚類の中でも歯が進化したのはサメの仲間で、その歯は獲物を捕る時に抜け落ち、すぐに次々と生えてくる。歯の後ろに6列から10列もの予備の歯の控えていて、歯が抜け落ちると予備の歯がベルトコンベアー式に前にでて埋めるようになっている(多生歯性)。
その後陸上に脊椎動物が上陸し両生類となりさらには虫類に進化するが、その特徴は一生の間に何度も歯が生え変わること、そしてすべての歯の形は円錐形で、同じ形の歯が並んでいることで、顎が成長するにしたがい、歯が合わなくなるので新しい歯が必要になるため何度も生え変わる。
次に現れたのが哺乳類である。その歯の特徴は乳歯と永久歯があって歯が一生の間に二度生える(二生歯性)こと、歯の数が決まっていて、切歯、犬歯、小臼歯、大臼歯の4種類の形があること、そして歯の根の部分が顎の骨の中に埋まっていること(歯槽がある)である。
2019年4月6日土曜日
岩殿丘陵の放散虫化石
知り合いからここから出るよとの情報を頼りに研究をスタートし、神奈川の鈴木進氏に抽出方法の教示や鑑定をお願いし、さらにデータが出そろい一応まとめた後、ある事情から鈴木紀毅氏に鑑定、査読をお願いした。特に鈴木紀毅氏には放散虫研究の方法、論文の書き方などこと細かく指導してもらい、なんとか論文として完成させることができた。なお論文は川の博物館のホームページでpdfファイルにて近日公開される予定である。
2019年3月3日日曜日
微古生物学リファレンスセンター研究集会つくば大会
昼に放散虫の指導してもらっている方に論文発表のための顕微鏡写真の撮り方を教えてもらったが、難しく自身の使っている機材に以下に適応させるかこれから試行錯誤するようである。



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