「 人口減少社会のデザイン」広井良典著(東洋経済新聞社)を読む.人口減少の問題を扱った本を読みたくて選んだ.記憶に残ったことを書き留める、日本の少子化の最も大きな要因は若年層の経済的な困窮、およびそれゆえの非婚化.日本は若者に経済定配慮(住居、教育等)をしない社会である.ジニ係数の増大する日本(貧富の格差の拡大),安倍政権以降?アメリカ的な自由主義的価値観をさらに導入しているがこれでよいのか(反対は欧州的な価値観),世代交代によって資産が移動することによって地方が廃れ、東京が栄える問題.明治以来旧来のつながりを捨て孤立化する社会、なにがしかの地域的なつながりの必要性.ドイツの例から考える町の中心部を車中心からかえる必要性(アメリカア的な考えの否定).政府の借金の問題、未来の世代につけをまわしすぎる、経済的に成長すればすべてが解決されるという昭和の幻想にとらわれている.持続可能な福祉社会の必要性.知らないことも多く参考になったがやや総花的で研究結果の羅列的なところが多かった.
みつるの忘備録
2026年8月11日火曜日
2026年8月5日水曜日
「地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」」
「地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」」青木美希著(講談社現代新書)を読む.2018年(事故から7年後)の被災者の状況を追ったレポート.内容は,声を上げられない東電現地採用者(事故前は現地では最優良企業),なぜ捨てるのか除染の欺瞞(いんちき除染の実情),帰還政策は国防のため(原発は経済合理性ではなく原爆開発のために必要),官僚たちの告白(良心にに反して国家システムの末端として働かざる得ない),「原発いじめ」の真相(避難者の子供がどんな悲惨な状況にあるか),捨てられた避難者たち(不十分でも避難者の生活を支えていた施策がなくなっていく)からなる.断片的に知っていたことが記者によりきちっとまとめられている.国家の意志のため様々な弱いものが切り捨てられなくなっていく様子が語られている.マスコミでもあまり語られなくなっているが現在どうなっているのか心配である.
2026年8月2日日曜日
令和8年熊本地震
7月28日に熊本でM7.1最大震度7の地震が起こり現地では死者を含め大きな被害が出ている。この地震だが九州の別府-島原地溝帯の南縁の布田川・日奈久断層帯の一部が動いたものでENE-WSW方向の圧縮による横ずれ断層だとされる。震源が浅く地上には地震断層も現れた。またこの近辺では10年前の16/4/14と16/4/16に立て続けに大きな地震が起こり大きな被害が発生している。今回の震源は10年前の地震の日奈久断層帯の南西への延長にあたりひずみがたまった割れ残りが活動したようである。
2026年7月27日月曜日
「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」
五島列島には「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界文化遺産に登録された教会群があります。今回の旅行では複数の教会を見学した。まずその歴史からまとめる。秀吉、家康によるキリスト教禁止によって信者は棄教か隠れて信仰をまもるかの選択を迫られ、五島のキリスト教信者は隠れて信仰をまもることになった。明治になり、1865年の大浦天主堂での「信徒発見」をきっかけに、五島でもキリシタンたちが次々と信仰を表明した。しかし、明治政府は組織を一掃するため、弾圧を始めた。五島列島では摘発や拷問によって多くのものが亡くなったが、これが五島崩れとよばれる出来事である。その後外国からの強い抗議により、信仰の自由が許されることになる。これを機に五島各地では祈りの場である教会建設が行われるようになった。信徒は貧しい中だが、さらに生活を切り詰め教会建設を行った。これが世界文化遺産として登録されることになる。ただ五島列島も他の地方と同様に人口減少に見舞われており、かつて数十家族ど信者がいた教会も数家族によって維持されてい教会もおおいとのことである。(写真は頭ヶ島天主堂と井持浦教会)
五島列島を訪れる
7月下旬に五島列島を観光旅行で訪ねた。その特徴的な地質をまとめる。五島列島は新第三紀の五島層群を主体としてここに貫入する花崗岩や火山からなる。特徴的なのはここが日本海拡大の際の「ひんじ」のような部分にあたり、拡大の前黄河や遼河の末端の淡水の堆積盆であった。ここで河川や淡水湖の環境でたまったものが五島層群(写真上:中通島の蛤浜)である。淡水に生息する貝化石の化石産地もある。またその後の日本海拡大、続く沖縄トラフの拡大のなか張力が働き、花崗岩の貫入、正断層による複数の島の成立、火山活動(写真下:鬼岳)がおこり現在の五島列島ができた。
2026年6月13日土曜日
「島はどうしてできるか」
「島はどうしてできるか」前野深著(ブルーバックス)を読む.火山学者による火山および海での火山噴火をまとめた教養書,体系的な知識をまとめたのではなく研究の面白さを伝える良書である.フィールドを歩く研究者ゆえの興味深い話が数多く語られている.海洋での火山噴火が島になるかどうかの違い,海での噴火の特性,高校の地学の教科書の先を見せてくれる.
2026年5月25日月曜日
「超巨大噴火と生命進化」
「超巨大噴火と生命進化」佐野貴司著を読む.ビックファイブおよび古第三紀のPETMなどと大規模火成活動の関係をまとめる.オルドビス紀末の絶滅と中国南部の火成活動,デボン紀末と東シベリアの火成活動,ペルム紀末とシベリアにおける火成活動,三畳紀末とアフリカ北米分裂火成活動,白亜期末とインドデカン高原火成活動(隕石衝突との両方が原因),PETMとアイスランドとヨーロッパ分裂時の火成活動.大規模火成活動の発生時の気候変動,テフラ・酸性物資・CO2発生,寒冷化とその後の温暖化.ただし個々の絶滅はそれぞれ個性ある.個々の絶滅での生物の減少と復活の様子など蓄積された膨大の資料を解析している.








