かつて「フォッサマグナ」を読み、知的に面白かったので同じ作者の本を手に取った。
「海はどうしてできたのか」藤岡換太郎著(ブルーバックス)。高校生向けに書かれた読み物、専門家が書いているのできちっとしているのだが深さにおいてやや食い足りない。新生代のモンスーンの発生、海流の変化(南極還流の成立、海洋深層水の成立、黒潮の成立、パナマ地峡の成立)や(今後)海が消えるシナリオなどは興味深かった。
次に「川はどうしてできるのか」藤岡換太郎著(ブルーバックス)。川の博物学の本?このような視点で川についてまとめたものは初めて読む。正直面白く以下の内容が印象に残る、構造的に規定される大河の流路、ヒマラヤを乗り越える川、河川争奪、海底を流れる川、多摩川を上流から下流まで訪ねる、天竜川やアマゾン川の昔を考える。
(6/20に追加)引き続いて、「山はどうしてできるのか」藤岡換太郎著(ブルーバックス)を読む。プレートテクトニクス入門という位置づけの本。普段行っている自身の授業を強化する内容でありありがたかった。知っていることがほとんどであったが、研究者ならではで細かい知識が網羅されていて得ることが多かった。ただ若干ミスや説明不足が目立ったのが気になった。