「虹の鳥」目取真俊著(影書房)を読む。沖縄の問題を語る目取真俊の代表作との評価のある作品。このような激しい暴力描写のある作品を読むのは初めてである。人間性の全くない比嘉にカツヤが中学生から、高校中退、社会人となるなか暴力で支配されていく様子。比嘉に指示されるまま、覚せい剤?で廃人にされつつある少女(マユ)を利用した美人局。比嘉からカツヤなどがうける暴力、美人局の客に加えられるカツヤの暴力、同業者の男女に加えられる比嘉とカツヤの暴力と性暴力などが詳細に描写される。沖縄の米軍問題を背景にゆがんだ社会(米軍に様々な権利が蹂躙されるとともに基地の土地使用料や米軍が落とす金で潤う社会)が背景にあり、そのなかでやくざの末端のチンピラの活動が描かれていく。あまりに詳細な暴力表現に途中読むのが止まってしまった。最後に比嘉の暴力の中、アクシデントで殺害することになり、マユとあてもなく逃げるカツヤ、救いのない結末である。沖縄の社会の問題を描いているのだが、人に勧めるのが難しい本である。

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