日本の軍隊-兵士たちの近代史-吉田裕著(岩波新書)を読む。自身、断片的にしか知らなかった日本軍のことを歴史学者がまとめた本。明治の初めに徴兵令が制定され日本軍が成立した。軍隊生活の影響で明治期に社会が変化したこと、具体的には時計(明治の初め日本人は時間を守る感覚なし)、洋食(脚気の予防など)、洋服、ザンギリ頭、靴、行進の仕方(×ナンバ歩き)など。このころから15年戦争まで日本の特に農家は貧しく軍隊に行くことがある意味喜ばれた。軍隊に行くことによって退役後も恩給や村での立場の向上があった。大正デモクラシー期における軍隊の民主化と昭和期にはいりこの動きの反動(国軍が皇軍となるなど、また上官の命令への絶対服従)。軍隊のなかでの高学歴者とそうでないものの存在(高学歴者の中の反軍思想)。尋常小学校卒が主体の軍隊、戦前はここも卒業していない未就学の入隊者もいた。日清、日露までは軍隊同士の戦いだったが第一次世界大戦では総力戦に変わる。日本軍もこれを研究したはずだが全く生かし切れていない。15年戦争での精神偏重主義、次第に政治介入する日本軍。飯盒で各人の飯を炊く日本軍、外国は食事を作る部隊がある(食料の略奪につながる)。個人のものをすべて自身で運ぶ、現地人の徴用。徴用数が増え若くない徴用軍人が増えるにしたがって統率(治安)が取れなくなる、上官への不満を出させないため現地の人への略奪、強姦等が容認されてきたとのことである。日本の近代化に貢献した部分がある反面、西洋の軍隊に比し科学的でない精神至上主義的集団がなぜできたのか考えさせられる。日本は戦前においても1等国では決してなかった。
2024年8月11日日曜日
2024年8月5日月曜日
「微化石データ活用の最前線」
島根大の林広樹氏による「微化石データ活用の最前線」を視聴する。地質学会の有料講演会だが予定が合わずビデオ視聴をする。有孔虫とはなにかから始まり、それを調べて何がわかるか、研究の最前線に触れる講義。
石灰質の殻を持つ小型の単細胞生物、底生と浮遊性の2大別される。示相化石また示準化石として利用される。底生はカンブリア紀から、浮遊性はジュラ紀から生息する。示準化石として分解能が高い、それを利用しKP境界での絶滅進化の様子が詳細に調べられている。現生種の水平分布、鉛直分布や化石種についても調べられている(酸素同位体比)。微化石研究の中で中心に位置する。地理的に同時に発生また絶滅するかの研究がされる。複数の微化石、放射性年代、天文年代を組み合わせ年代表が作成されている。海洋底での堆積物、石灰質、珪質、陸源などの分布、また石灰質は水温が低いと補償深度が浅くなり堆積しない。珪酸は河川水、湧昇流によって供給される。炭酸塩は珪酸塩に比べて自由度がないので放散虫に比べて殻の多様性がない。有孔虫群集から水温を推定する研究がなされている。またチバニアンの認定における微化石研究の役割が大きかった。
有孔虫学概論といったところで自身にとっては放散虫について勉強していたことと同じことが有孔虫で行われていること、その詳細がまとめられ非常に参考になった。
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