2025年8月20日水曜日

「十五年戦争小史」

  菅野完氏がユーチューブ上で「十五年戦争小史」江口圭一著の読書会を開いていたので、視聴とともに本を読んだ。

 15年戦争を満州事変、華北分離、日中戦争、アジア太平洋戦争とに分け詳述する。満州事変等における現地陸軍の暴走(柳条湖事件、朝鮮軍独断越境、錦州爆撃など)を止められなかった政府。515事件における政府の法律を曲げた軟弱な対応と軍部の台頭。226事件における政府対応と事件に乗じた陸軍の権益拡大。日中戦争時の陸軍の拡大停止の希望に対する自身の利益拡大からの政治家の反対表明(陸軍だけが戦争を推進していたのではない)。圧倒的不利な対米戦争に疑問を呈しつつも最終的に開戦を承認する天皇、このあと戦争遂行にかかわっていく。何度かあった対米戦争への拡大停止の機会、ハルノートが提案されたとき、絶対国防圏の崩壊のときなどを逸し破滅に向かう。最後まで自分達の立場(陸軍と海軍、政治家、天皇)のみ守ろうとする姿勢、その結果ほぼすべてを失ってしまう。各権力組織が組織維持を主眼にし、またその組織内での闘争で不法でも勝てば良いとの価値観が支配する結果が300万強の日本人、2000万強の中国人などを殺戮する結果となる。



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