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2024年7月4日木曜日

「苦海浄土」

 「苦海浄土」講談社文庫(石牟礼道子著)を読む。社会運動をする著述家の菅野完の原点だとの話を聞き、読んでいなかったので手に取る。

 水俣で起こったことを被害者に寄り添いながらその実態を告発するレポート。豊かな海の貧しい漁民に降り掛かった不条理な災禍、その中で翻弄される人々。隠そうとする企業、一貫した政府の企業よりの態度、それに追従するマスコミ、事実をあきらかにしようとする勇気ある人々。方言が多くやや読みにくい文体だがすごい記録である。
 水俣病について調べていて印象になった人を上げておく。宇井純:水俣病の研究と社会への広報に取り組んだ研究者、東大で干され万年助手の扱いを受ける。ユージン・スミス:世界に水俣病を発信した写真家、取材の際に会社関係者の暴力を受けそれも原因のひとつで亡くなる。


2021年4月29日木曜日

ガビチョウ

  森林公園を訪ねる。大きなさえずりの鳥がいて、イカルかとおもったがより複雑なのでキビタキかと探したところ。写真の鳥が出てきた。帰宅して調べたところガビチョウで本来は中国南部から東南アジア北部にかけて生息するが、ペットとして輸入された個体がかご脱けにより定着しあたもので、私の持つ日本野鳥の会の野外観察用の図鑑には出ていない。地上採食性で、かなり大きな音色で美しく囀る。1990年代に関東で観察されて以来徐々に繁殖範囲を広げている。




2020年10月30日金曜日

「地球の変動と生物進化」

  「地球の変動と生物進化 新・自然史科学Ⅱ」沢田健ほか編著(北海道大学出版会)を読む。北海道大学で行われた、地球科学と生物の分類進化の融合による地球表層圏の理解を進めることを目的とした活動の一環として出版された本。地球誕生から近年の地球温暖化までの様々な領域の成果をまとめた12編の論文集である。内容的には学部生や大学院生対象とあるとおり高校教科書の先の話しである。正直、非常に参考になったものもあれば、理解が進まなく読むのが苦痛のものもあった。

 一番の目的のものは、「新生代の海洋環境と気候変動」で、新生代の気温変動、大陸分布の変化、海流の変化などを総合的にまとめたもので、非常に参考になった。基本的には始新世の気温のピークから現在に向かって寒冷化していること、その間に温暖化寒冷化の変動があること(ビカリアが生きていたのは前後より温暖化した時期)。南極氷床の誕生、アジア・インドの衝突によるテチス海の閉塞、アジア・オーストラリアの衝突による環赤道流の消滅、ヒマラヤ山脈の上昇によるアジアモンスーンの成立など、新生代の変化を総合的に理解できるものであった。



2018年7月30日月曜日

暁新世始新世境界温暖極大期

 始新世のイベントを調べていて暁新世始新世境界温暖極大期の存在を知った。Palaeocene Eocene thermal maximum(略してPETMともいう)。微化石の中の炭素同位体比偏位に記録されていることから明らかになる。
 新生代に入り寒冷化していた気温が突如上昇する。数千年ほどの間に、亜熱帯の海面温度が5度から8度上昇し、北極海では20度近くも上昇し、約10万年続いたと考えられている。火山活動の活発化、またメタンハイドレートからの大量の温室効果ガス放出が原因だと考えられている。

2018年7月16日月曜日

平成30年7月豪雨

 6月28日から7月8日にかけ、停滞する梅雨前線に台風からの湿った風により活発化し、西日本を中心に記録的な降水量になった。この結果、西日本の複数のヶ所で河川の氾濫、浸水、土砂災害が起こり、200人を超える死者・行方不明者が出ている。
 梅雨の末期に停滞する梅雨前線に関連して、最近は毎年のように人的な被害が出ている。しかし、それが1か所にとどまらず広範囲で複数の場所で同時に出ているのは今までになかったことのような気がしてならない。単純に地球の温暖化に伴う気象災害の大規模化といっていいものなのか判断に迷っている。

2018年7月1日日曜日

ホタル観察

 埼玉の鳩山のNPOによるホタルを見る会に参加する。岩殿丘陵の鳩山町側の渓流でホタルを観察するのもだが、6月30日(土)に夜7時に集まり7時半から8時半まで渓流沿いの道を案内者と歩いた。
 ホタルの明かりは明滅するので遠くの街灯とは区別できゲンジボタルは数秒、ヘイケボタルは0.5秒程度の周期である。写真で撮ったところ黄色い光として写った。ゲンジとヘイケをあわせて20~30個体確認した。ことしはよく出ているそうである。この地域のホタルは他地域から移植されたものでないそうで、例年だとゲンジの季節でこのあとヘイケになるのだが、今年は早いそうだ。またホタル以外の話題として渓流沿いの小さな休耕田では過去アカガエルがうるさかったのだが、ことしはアライグマの影響でいなくなってしまったそうで、その捕獲もしているとのことである。

2017年7月10日月曜日

線状降水帯

 NHKの「九州北部 記録的豪雨はなぜ」を見た。9日現在18人の死者と20人の行方不明者が出ている。
 災害及び被害拡大の原因は梅雨末期で九州に停滞する梅雨前線に向かって南からの湿った空気が多量に流れ込んだこととこれが偏西風とぶつかったところにちょうど背振山地(最高点1054m)があり、東側のに線状の降水帯が発生停滞し大量の雨が降ったことが第一である。また数十年に1度の雨のため各地で斜面崩壊が起こり、植林されていた杉が流れ下り、橋等で水流を詰まらせ洪水を発生したことも要因のひとつである。
 被害を少なくした点の一つとして、集落で自主防災マップの作製、これのもとずく避難があったことが挙げられていた。
 また、最近地球温暖化の影響で海水面温度の上昇が顕著であり、日本の北の地域でも似た豪雨が発生しているとのことである。

2013年3月6日水曜日

PM2.5

 中国の大気汚染問題で最近よく使かわれる。
 PMとは粒子状物質 Particulate Matter のことで具体的にはμmの大きさの固体や液体の微粒子のことをいう。主に燃焼による煤塵、飛散土壌、海塩粒子、工場や建設現場で生じる粉塵等などからなる。PM10、PM2.5などと表現される。
 このサイズの粒子は厳密な粒径による区分ができないため、例えばPM10は、粒子径10μmで50%の捕集効率(ろ過効率)を持つフィルターを通して採集された、粒子径の異なる微粒子のまとまりのことである。
 数十μmの大きな粒子は人の健康に関係しないのでPM10、PM2.5などが大気汚染の指標として用いられる。