最終氷期に北大西洋へ多数の氷山が流れ出したことで生じた、急激で大規模な寒冷イベント。海底コアの研究から明らかになった現象で、氷河が大崩壊しそのかけらが海洋に広域に流れ出て、塩分濃度の低い水が広くおおうことになる。このため大気や海洋の循環がかわり、一時的に急激な世界的寒冷をもたらす。このハインリッヒイベントは1回ではなく、少なくとも6回以上繰り返され、その周期は約8,000年から約1万年とされる。
現在の海洋深層水のベルトコンベアー循環は、北大西洋で冷やされた塩分濃度の高い海水の沈み込みが起こっているが、最終氷期にはその沈み込みはなく北太平洋での沈み込みが起こっていたと考えられている。また、このとき北大西洋から欧州西部へと流れ込む温暖な海流が一時的に停止し、この地域が寒冷化したとされる。
ヨーロッパに住んでいたネアンデルタール人は約4万年前に絶滅した。この要因としてハインリッヒイベントによる寒冷化が考えられている。
2020年5月27日水曜日
2020年5月15日金曜日
下末吉海進
約12万5000年前に間氷期(リス-ヴィルム間氷期、エーミアン間氷期)があり完新世の平均気温より1度から2度暖かかったとされる。この地球の温暖化によって起きた大規模な海進を下末吉海進という。この海進で関東地方では縄文海進より海域が拡大した。また、現在の海水面から5~10メートル程度高かったのではと推定されている。
下末吉海進のときにたまった地層は、下末吉層または下末吉層相当層といわれる。またその後寒冷化による海退が起こり平坦な地形面を作ったのだが平坦面およびこれに連続する河川による陸上堆積の地形面を下末吉面という。埼玉では所沢台、金子台が陸上で形成された下末吉面である。
またこの時期は現生人類の出アフリカの時期で、エーミアン間氷期にアフリカから出たグループはその後絶滅し、8.5万~6.5万年前の寒冷化した時期に出た人々が世界に拡散していくことになる。
下末吉海進のときにたまった地層は、下末吉層または下末吉層相当層といわれる。またその後寒冷化による海退が起こり平坦な地形面を作ったのだが平坦面およびこれに連続する河川による陸上堆積の地形面を下末吉面という。埼玉では所沢台、金子台が陸上で形成された下末吉面である。
またこの時期は現生人類の出アフリカの時期で、エーミアン間氷期にアフリカから出たグループはその後絶滅し、8.5万~6.5万年前の寒冷化した時期に出た人々が世界に拡散していくことになる。
2019年7月23日火曜日
人類の歯の進化
類人猿との共通の先祖から現生人類が進化する過程でその顎(歯列弓)が長方形型からU字型、そして放物線型になり、同時に歯も小さくなったことが知られている。これは食生活および生活形態の変化が原因だと考えられてる。
細かく見ると次のような変化がある。歯数が32本になったのは旧世界猿である。ヒト以外の他の霊長類ではオスの犬歯は歯列の咬合面から外へ強く突出しているが、私たちの犬歯は他の歯の噛む面とほぼ同じ高さになり小型化している。また200万年前ころの猿人類(アウストラロピテクス・ロブストス)では現代人と違って第3大臼歯が最も大きく,第1大臼歯が最も小さい歯であった。また、ネアンデルタール人と比べても現生人類はより小さな歯になっている。
次に日本人の歯についてだが、縄文時代から弥生時代に大型化した、これは大陸から来た弥生人が縄文人と混血したからと考えられている。次に鎌倉から江戸時代は小型化している。しかし明治以降大型化していてこれは食生活の西洋化が影響していると考えられる。また現代、顎の大きさの変化はあまりないが歯が大きくなっているためまた不正咬合の割合が増えている。
細かく見ると次のような変化がある。歯数が32本になったのは旧世界猿である。ヒト以外の他の霊長類ではオスの犬歯は歯列の咬合面から外へ強く突出しているが、私たちの犬歯は他の歯の噛む面とほぼ同じ高さになり小型化している。また200万年前ころの猿人類(アウストラロピテクス・ロブストス)では現代人と違って第3大臼歯が最も大きく,第1大臼歯が最も小さい歯であった。また、ネアンデルタール人と比べても現生人類はより小さな歯になっている。
次に日本人の歯についてだが、縄文時代から弥生時代に大型化した、これは大陸から来た弥生人が縄文人と混血したからと考えられている。次に鎌倉から江戸時代は小型化している。しかし明治以降大型化していてこれは食生活の西洋化が影響していると考えられる。また現代、顎の大きさの変化はあまりないが歯が大きくなっているためまた不正咬合の割合が増えている。
2018年1月21日日曜日
モアナと伝説の海
「モアナと伝説の海」を観る。太平洋の島の村長の娘モアナが、島の危機を救うために半神半人のマウイとともに女神テ・フィティの心を返しに行くディズニーのスペクタル・アドベンチャー。創作だがポリネシアの神話をベースにして作られている。娯楽性のある完成度の高い作品である。
ポリネシアというと授業の人類史でごく簡単に扱う。新人が世界に拡大していく際に最後に到達した地域である。モンゴロイドにオーストラロイドが混血しているオーストロネシア語を話す人種になる。台湾などから約4500年前にカヌーで南下を開始し、フィリピン、ニューギニアに至り、ここでオーストラロイドと混血しポリネシア人の祖がうまれた。その後東進し約3500前にフィジーに到達、さらにポリネシアの島々には2800~1300年前に到達する。ちなみにその後1100年前にハワイ、800年前にニュージーランドに到達した。
ポリネシアというと授業の人類史でごく簡単に扱う。新人が世界に拡大していく際に最後に到達した地域である。モンゴロイドにオーストラロイドが混血しているオーストロネシア語を話す人種になる。台湾などから約4500年前にカヌーで南下を開始し、フィリピン、ニューギニアに至り、ここでオーストラロイドと混血しポリネシア人の祖がうまれた。その後東進し約3500前にフィジーに到達、さらにポリネシアの島々には2800~1300年前に到達する。ちなみにその後1100年前にハワイ、800年前にニュージーランドに到達した。
2016年2月20日土曜日
「人類進化の700万年 書き換えられる「ヒトの起源」」
「人類進化の700万年 書き換えられる「ヒトの起源」」三井誠著(講談社現代新書1805)を読む。新聞社の科学部の記者がまとめた人類史に関する総括的な本。非研究者がまとめたもので素人向けに解りやすくまとめられている。また決して質は低くない。
印象に残った部分を上げておく。崩れるイーストサイドストーリー、最も初期の人類の産出場所や乾燥化はしていない当時の環境。原人の段階でヒトは石器、食生活、脳と体型の大型化と飛躍的に進化する。北京原人と火、シャニダールの花粉の問題点。現生人類の誕生と生活域の拡大。ジャワ原人の末路。東アジアに広がる縄文人の起源。化石の年代決定法、遺伝子研究とヒトの進化、脳の巨大化、言語の成立、長寿、視覚の発展等々。
これを利用し自身の授業プリントにも手を加える。
印象に残った部分を上げておく。崩れるイーストサイドストーリー、最も初期の人類の産出場所や乾燥化はしていない当時の環境。原人の段階でヒトは石器、食生活、脳と体型の大型化と飛躍的に進化する。北京原人と火、シャニダールの花粉の問題点。現生人類の誕生と生活域の拡大。ジャワ原人の末路。東アジアに広がる縄文人の起源。化石の年代決定法、遺伝子研究とヒトの進化、脳の巨大化、言語の成立、長寿、視覚の発展等々。
これを利用し自身の授業プリントにも手を加える。
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