2019年8月15日木曜日

白神山地と岩木山-東北旅行2-

 旅行の後半は青森県の白神山地と岩木山を訪ねる。
白神山地
 青森県の南西部から秋田県北西部にかけて広がっている標高1,000m級の山地(山岳地帯)のことをいう。 白神山地は1993年日本で初めてのユネスコ世界遺産(自然遺産)に登録された。人の影響をほとんど受けていない原生的なブナ天然林が世界最大級の規模で分布している。ブナの木は従来、椎茸栽培以外にはあまり役に立たない木であったために伐採を免れた。世界遺産地域は、中央部の核心地域と、周辺の緩衝地域に分かれ、世界遺産登録時より開発を行わず、現状のまま保護されることになっている。従って、これらの地域には遺産登録以前からあった登山道以外には道はなく、今後も恒久的に整備されない予定である。特に核心地域には道らしい道はない。暗門地域を散策する豊かなブナ林とともに空にはクマタカが旋回していた。
岩木山
 青森県弘前市および西津軽郡鰺ヶ沢町に位置する円錐形の成層火山で津軽富士とも呼ばれている。山頂は三つの峰にわかれており、これらは火山活動により生じた外輪山の一部、および三峰の中心にある岩木山は鐘状型の中央火口丘である。山頂からは日本海、白神山地、八甲田山等360度の展望がある。

八幡平と八甲田山-東北旅行1-

 夏の東北旅行の場所を記録しておく。前半は岩手県から青森県にかけて訪ねた。
八幡平
 およそ100万年前に噴出したいくつかの火山でできていて、山頂が台地状になった成層火山だと考えられている。頂上部には9千~5千年前に発生した水蒸気爆発により多くの火口ができている。その火口に水がたまり、八幡沼やガマ沼、メガネ沼などの火口沼が形成された。アオモリトドマツやブナの原生林、針葉樹林帯が形成されている。
十和田湖
 十和田火山の噴火で形成された二重カルデラ湖で最大深度327m、現在も活火山に指定されている。唯一の流出河川である奥入瀬川が太平洋に向けて流れ出ている。
奥入瀬渓流
 奥入瀬川の十和田湖東岸の子ノ口から北東に約14kmにわたる奥入瀬川の上流の渓流部分。いくつもの滝が点在し、渓流沿いには車道とともに遊歩道が整備されている。
八甲田山
 青森市の南側にそびえる、18の成層火山や溶岩円頂丘で構成される火山群である。明治35年に青森の歩兵第五連隊が雪中行軍の演習中に記録的な寒波に由来する吹雪に遭遇し、そのほとんどが遭難した事件(八甲田雪中行軍遭難事件)が発生したことで有名。1600mに満たない山地ではあるが、青森県を東西に二分し、それぞれの気候の特徴に大きな影響を与えている。夏季は太平洋から冷たく湿った北東からの季節風「やませ」が吹き込み、青森県の太平洋側は濃霧・冷害に見舞われる。対して八甲田山の西側は優良な稲作地帯である。冬季は日本海から湿った北西の季節風が吹き、津軽地方に雪をもたらす、一方、八甲田山の東側は晴天率が高く降雪も少ない。

2019年8月11日日曜日

青木ヶ原樹海

 部活で青木ヶ原樹海を歩いた。西暦864~866年にかけて富士山北西部で起こった大規模な割れ目噴火で、この結果として北西山麓を溶岩で広く埋め尽くした。この上に約1300年をかけてつくられたのが青木ヶ原樹海である。生物の教員とともに歩いたのだが、1300の割に混合林で極相に進んでないので遅いのではとの話題が出た。標高(900-1200m)と溶岩のでこぼこした地形のせいかもしれないとの話だが、ここが極相に至ると夏緑樹林帯になるのではないか。
 極相は緯度と降水量によって決まってくる。降水量の多い日本の場合でまとめると、関東地方以南ではシイ・カシ・タブノキ類が優占する照葉樹林がそれにあたる。もう少し寒い冷温帯だとブナを中心とした夏緑樹林が極相となる。亜寒帯では本州ではアオモリトドマツ(オオシラビソ)・シラビソが,北海道ではエゾマツ・トドマツなどの針葉樹が優占する森林となる。照葉樹林の極相が成立するような気候条件下でも,山の尾根筋や,風あたりの強い場所などでは,草地や低木林のままにとどまることもある。また,森林になってもカシやシイで構成された標準的な照葉樹林にならず,モミやツガなどの針葉樹林を多く含んだ森林として安定することも多い。

2019年8月4日日曜日

臨海実習

 7月31日、8月1日と第4回の理数科臨海実習を行った。梅雨が明けてすぐで暑さのなかでの行事であった。1日目の海洋生物観察はぬるいくらいの水温で助かった。説明補助の方からとりたての海ブドウをいただいた。ヒサラガイ(多板網)、クサフグ、貝殻をなくした軟体動物のウミウシなどを見た。
 2日目の地質巡検は30度弱の晴天のもと2時間強のフィールドワークであったが、海風のためまあ暑かったという程度であった。城ケ島の第三系は軟らかいので半年も過ぎると微妙に露頭が削られているようで、火山豆石が見つかりづらかったりするのだが、今回は長津呂湾の南できれいなズーフィコス化石が見つかった。いままで見たものの中で最もりっぱなものである。

2019年7月23日火曜日

人類の歯の進化

 類人猿との共通の先祖から現生人類が進化する過程でその顎(歯列弓)が長方形型からU字型、そして放物線型になり、同時に歯も小さくなったことが知られている。これは食生活および生活形態の変化が原因だと考えられてる。
 細かく見ると次のような変化がある。歯数が32本になったのは旧世界猿である。ヒト以外の他の霊長類ではオスの犬歯は歯列の咬合面から外へ強く突出しているが、私たちの犬歯は他の歯の噛む面とほぼ同じ高さになり小型化している。また200万年前ころの猿人類(アウストラロピテクス・ロブストス)では現代人と違って第3大臼歯が最も大きく,第1大臼歯が最も小さい歯であった。また、ネアンデルタール人と比べても現生人類はより小さな歯になっている。
 次に日本人の歯についてだが、縄文時代から弥生時代に大型化した、これは大陸から来た弥生人が縄文人と混血したからと考えられている。次に鎌倉から江戸時代は小型化している。しかし明治以降大型化していてこれは食生活の西洋化が影響していると考えられる。また現代、顎の大きさの変化はあまりないが歯が大きくなっているためまた不正咬合の割合が増えている。

2019年6月24日月曜日

風と共に去りぬ

 「風と共に去りぬ」を観る。19世紀アメリカ南部の裕福な家庭て育った、美人で勝気な女性が逆境の中で頑張る、その愛と人生をあつかった物語である。無くなってしまった古き良き(?)生活を懐かしむきらいが強いが舞台装置が派手で展開が早く面白い作品である。しかし、様々な問題を包含する作品である。それらは次のようなものである。19世紀アメリカの南北問題(作品内ではあまり触れられていない)、米国内では少数派のアイルランド人の存在、黒人奴隷の問題(作品内の描き方が白人視点)、KKKの問題(肯定的にとらえている)。

2019年6月15日土曜日

秩父盆地の地史

 横瀬の周辺で化石試料を採集し、簡易調査を行った。調査したのは平仁田層で泥岩や砂質泥岩が主体で砂岩や礫岩が挟在されている地層でスランプを感じさせる岩相である。またここ半年ほど秩父盆地を歩く機会が多いので秩父盆地の発達史を自分なりに整理してみる。
 この地域に中新世の初め、展張場が発生し堆積盆が形成される。急速な堆積面の低下の
中で基底礫岩から始まり泥岩に至る彦久保層群が堆積する。
 中新世の中期になると堆積盆の中心の南への移動と沈降により深化が継続する。タービダイトを主体とする小鹿野町層群が堆積する。
 秩父盆地形成も後半になると、さらに南に堆積盆の中心が移動するとともに展張場が終了し、それに伴い堆積相がかわる。泥岩や砂質泥岩を主とし砂岩や礫岩を挟むスランプの要素がはっきりするようになる。このとき西部や南部で断層運動があり、断層周辺ではそれに伴う礫層等がたまった。ここで堆積したのが秩父町層群である。最後に一番南部で粗粒堆積物が堆積し堆積盆地が消滅した。