2013年4月21日日曜日

ゾウの歯

 支部総会で「埼玉県立自然の博物館」の北川博道さんの講演「ナウマンゾウ研究の100年にむかって」を聞いた。日本のゾウ研究の発展の軌跡、日本の化石ゾウ(マンモス、アケボノゾウ、ナウマンゾウ)の特徴、埼玉の化石ゾウなどの話で専門の違った人の講演で話も面白く参考になった。ゾウ化石は従来、歯の化石を中心で進められていたのだが、その歯について基本的なことがわかっていなかったのでまとめておく。
 歯は魚類から始まった。魚類から爬虫類までは同形歯性で同じ形の歯を持つ。哺乳類にいたり異形歯性が加わり、その基本な数は前歯3、犬歯1、前臼歯4、後臼歯3の44本(ヒトの場合前歯2、犬歯1、小臼歯2、大臼歯2~3の28~32本)となる。それぞれの種の生活パターンにより歯が進化していて、それらは猫の臼歯の形態の変化や後臼歯の減少、ウシの前顎の前歯と犬歯の喪失、一生伸びつづけるウサギの切歯と臼歯、ネズミの切歯などである。そしてゾウであるが牙(上顎の犬歯)と上下に臼歯が1づつで、その臼歯は乳歯3本と永久歯3本の計6本が順番に「はえては抜ける」を一生のあいだに6回くり返します。

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