2017年5月28日日曜日

理数科課題研究

 本校の理数科2年の課題研究で城ケ島の放散虫化石を調べることにしている。その関係で試料採集に城ケ島を生徒4人と訪れた。当日は南からの風のやや強いが吹いていたが晴天で心地よく採集と見学とができた。初めに城ケ島の北の三崎層から複数の放散虫試料を採集し周囲を調べた。生徒に石灰質の岩石を確認させるためサンポール(塩酸)を小さな入れ物に入れ持っていき、たらして泡が出るかで確認し試料採集をした。次に城ケ島公園に行き周囲の展望を楽しむ。雪を残した富士山や伊豆大島が望まれる。食事を済ませた後、地質見学を行う。馬の背洞門、ポットホール、SO凝灰岩、海食洞、火炎構造などを見学する。順調すぎる進行で予定より早かったが14時のバスで帰路に就いた。

2017年5月24日水曜日

阿熊川

 30度を超える暑さの中、放散虫化石の試料を探しに、秩父盆地の阿熊川を歩いた。終点から不整合近辺まで簡易調査をしながら歩き、3ヶ所ほど泥岩サンプルを採集した。何れも泥がちな細粒砂岩と泥岩の互層で泥岩部のサンプルである。
 過酸化水素で処理をしたが結論から言うとどうも放散虫化石はいないようである。いままで埼玉県内の新生代の地層の放散虫化石を複数調べた。具体的には古い方から、秩父盆地、岩殿丘陵、狭山丘陵、東京層である。岩殿丘陵では放散虫化石が多数出るのだが、あとが出てくれない。地学の仲間との議論では陸に近い浅い海からは難しいとのことで、狭山丘陵と東京層がこれに当たる。また、秩父盆地もやや深そうな乱泥流堆積物の泥を対象に複数調べたが出てくれない。やや遠洋のゆっくりとたまる泥でないと出てくれないのかもしれない。