2016年12月18日日曜日

東松山市化石と自然の体験館

 12月17日に地球科学部で冬の地質見学会を行った。場所は最近継続して調べている岩殿丘陵で、見学調査を行った後、東松山市化石と自然の体験館を訪れ、化石採集体験をした。
 葛袋にある施設だが、かつてここにはサメの歯がとれる有名な露頭があった。工事の関係でそのの露頭はなくなってしまったが、近くの神社の下に調整池をつくるために掘った際に出た不要になった岩石などを利用してこの施設が作られた。具体的な体験は風化した礫岩の堆積物からサメの歯などを採集する。また礫岩もありこれも壊して化石を探すことができる。初めに解説があり約1時間半の体験(1人1000円)で、私たちの成果は5人で2本であった。施設管理的には必要な値段だが成果に比べ微妙な値段である。その後高坂駅まで40分ほど歩いたが、一番日没の早い時間帯もあって真っ暗になった。

2016年12月10日土曜日

「深海レアアース泥から宇宙の小惑星探査まで」

 東京大学の加藤康浩氏の「深海レアアース泥から宇宙の小惑星探査まで」を聞く。
 レアアースとは何か、3族のSc、Y、ランタノイドのこと。その中でも特に軽レアアース(Sc、Nd)と重レアアース(Eu、Tb、Dy)が重要。特徴てしては強力な磁石をつくれることと光学特性にある。最先端の科学技術には不可欠な素材。現在においても日本の5兆円の経済規模をもつ。レアアースの精製と放射性元素の問題、重レアアースの産出は中国が独占している問題などが語られ。
 自身の研究として、海底の泥にレアアースが濃集する部分があること。その起源は南極氷床の成立の関係がありそうであること。深海底資源の種類について、海底熱水鉱床、コバルトリッチクラスト、マンガンノジュール。日本近海での深海レアアース泥の状況とのその開発プログラム。開発にかかわる政治との関係が話された。
 最後に、小惑星から鉄やニッケルを採集する計画などが将来のこととして話された。
 ダイナミックな地球科学の話題を提供され興味深く時間を気にせずに聞くことができた。だだ若干政治的できな臭い部分があったこととそもそも科学の明るい部分しか見ていないのを感じた。