2014年12月30日火曜日

台湾の地質

 台湾を旅行したので事後ではあるが地質についてまとめる。
 台湾はユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境界に位置し、ユーラシアプレートに属する。台湾付近のフィリピン海プレートは、平均して1年間に7cmで大陸側へ移動して、かつ沖縄やフィリピンと違ってユーラシアプレートの上に乗り上げるように衝突している。
 台湾は古生代後期以降の堆積岩類からできている。その出来方は主にユーラシアプレート上の大陸棚を構成する中新世の泥岩類がフィリピン海プレートによってかき集められてプレート境界に堆積し、逆断層運動によって上昇することにより形成されたと考えられる。このため、地質は瓦を積み重ねたような構造となっており、東側ほど古い地層からなり、台湾中央部の3000m級の山々からなる中央山脈は第三紀中新世の泥岩類で、さらに西側の平野部は第四紀層から構成されている。
 台湾の構造を区分すると東から海岸山脈、台東縦谷(かつてのプレート境界、現在では動いていない)、中央山脈、西部の山麓地帯、西部の海岸平野とに分けられる。また多くの逆断層が南北に走っている。1999年9月21日に起こった台湾地震(M7.3、最大震度7)を引き起こした車籠埔断層は地表面において山地と平野の境界を形成している断層である。

2014年12月21日日曜日

岩殿丘陵を歩く

 12月21日(日)に地球科学部の冬の地質見学会を岩殿丘陵で行う。大東文化大学前からスタートし、物見山、岩殿観音、地球観測センター、沈水橋、月の輪駅と歩くコース。見学および一部サンプル採集したのは物見山礫層、岩殿層(凝灰岩、火山豆石、放散虫用泥岩資料)である。
 30年弱ぶりの岩殿丘陵で、2回の下見をして本場に臨んだが、露頭状況がずいぶん変わっていた。丘陵に複数あった泥岩の採石場は、ゴルフ場や物流センターにかわり、有名であった葛袋の化石産地も採集できない状況になっていた。だだ職場の同僚の話しによると丘陵の遊歩道は地元の方のボランティアによりずいぶんきれいにされているそうである。

2014年12月9日火曜日

ハイエイタス

 (昨日の講演報告の続き)20世紀後半は、二酸化炭素濃度の上昇に応じて平均気温が上昇していたのだが、21世紀に入ると濃度上昇はあるのだが温度がそれに対応して上昇していない。この現象ををハイエイタス(地球全体の気温上昇の停滞状態)とよぶ。
 理由としては、二酸化炭素によって具体的に蓄熱されているのは太平洋の西域の海水で、このためラニーニャ現象に似た状況が続き地球全体の熱が上がっていないとの見方がある。また北極振動などの現象が地球の温暖化の影響をある部分打ち消している可能性が指摘されてもいる。これによると20世紀後半はたまたまその影響が温暖化を増加されるように働いていたためで、従来の二酸化炭素濃度上昇のみがストレートに地球の温度上昇に現れるという考えは単純なようである。

2014年12月8日月曜日

北極振動

 地学研究大会で田中博氏の「北極振動」に関する講演を聞いた。
 北極振動とは北極の気圧が平均より高くなることと低くなることを繰り返す現象で冬季に顕著になり、様々な周期がかさなるが10年前後が一番顕著に表れる。中緯度の冬の気象に強く関連する現象である。
 北極の気圧が低いとき(これを極振動指数が正という)は、極渦が強くジェット気流の蛇行が少ない。このさい北半球中緯度の気圧は高く、寒気の南下が抑えられ暖冬になる。
 北極の気圧が高いとき(これを極振動指数が負という)は、極渦が強く弱くジェット気流が大きく蛇行する。このさい北半球中緯度の気圧は低く、寒気の南下がするため厳しい冬となる。昨年の大雪や今訪れている北米や日本の寒気は負の指数の北極振動の影響であると考えられる。
 原因であるが、現時点では物理的な振動現象である可能性が大きい。また同様な南極振動も存在する。

2014年11月25日火曜日

震度6弱

 22日夜、長野県北部で深さ約10kmを震源とするM6.8の地震が発生した。浅かったため震央の白馬村を中心に震度6弱の揺れとなり、40名ほどの負傷者と30棟の家屋の倒壊が起こった。地面の撓曲や地震断層が発見され、またGPS観測により、今回の地震で白馬村の観測点が南東方向に約29センチ動き、約12センチ沈んだとの公表があり、東側が上がった逆断層であった。
 この地域は糸魚川-静岡構造線断層帯にあたり、その一部の神城断層が動いた可能性が指摘されている。
PS:糸魚川静岡構造線とは、親不知から諏訪湖を通って、安倍川付近に至る大断層線で、フォッサマグナの西縁を画する逆断層である。「北部」(神城断層、松本盆地東縁断層)、「中部」(牛伏寺断層、諏訪断層群、岡谷断層群、釜無山断層群)、「南部」(白州断層、下円井断層、市之瀬断層群)の3つの断層帯で構成される。

2014年11月15日土曜日

スフィンクス赤道儀

 11月13日(木)、おりから冬の寒気が押し寄せる中、天体観測会を行った。冬型で快晴ではあったが風はあまりなく、寒かったが観測会としては良い条件であった。夏の大三角から始まり、秋の四辺形、冬の大三角と星座が移り変わり、日にちが変わるころからは下弦の月や木星があらわれ、観測会終了の2時ころには北斗七星やしし座の一部が現れた。
 スフィンクス赤道儀にFC-76(f=600mm)を乗せ1等星で3つ以上アライメントをし直焦で明るいメシエ天体を撮ったが、10~20秒の露出で星が点に写ったり、やや流れたりと望遠鏡の動きにむらがある。まあでも複数回撮ると1枚は何とかなっているので我慢の範囲ではあるが現在のところ原因不明である。

2014年11月9日日曜日

電波の周波数別利用状況

久しぶりに固定電話を買った。子機が無線で1.9GHz帯を利用するとあり、興味があり現在の電波の利用状況を調べてみた。ウィキペディアによると以下のようになっている。
*電波の周波数帯別利用状況
極超長波(3-3kHz)
超長波(3-30kHz)水中へ到達、対潜水艦通信
長波(30-300kHz)地上波による安定した通信可、電波時計、船舶無線通信
中波(300k-3MHz)夜間は電離層による反射で遠距離通信が可、船舶気象通報、航空無線標識局
短波(3-30MHz)電離層による反射で遠距離通信が可、船舶無線、航空無線、短波ラジオ放送、トランシーバー
超短波(30M-0.3GHz)空間波による見通し範囲の通信が可、ワイヤレスマイク、ラジコン、FMラジオ、地上アナログテレビ、アナログコードレス電話子機
極超短波(0.3-3GHz)アンテナが小さくなるため移動体通信に適、アナログコードレス電話親機、UHFテレビ、地上デジタルテレビ、携帯電話、PHS、GPS、無線LAN、デジタルコードレス電話
センチメートル波(3-30GHz)高速データ通信用として技術開発が行われている、衛星通信・衛星 (BS・CS) テレビ放送、無線LAN
ミリ波(30GHz-0.3THz)直進性が非常に強、レーダー、衛星通信
テラヘルツ波(0.3-3THz)光と電波の中間領域、電波天文、非破壊検査
*マイクロ波(極超短波~テラヘルツ波)の周波数帯別利用状況
Iバンド/HF(0.3-0.2GHz)
Gバンド/VHS(0.2-0.25GHz)軍事無線
Pバンド/UHF(0.25-0.5GHz)移動体通信、アナログコードレス電話
Lバンド(1-2GHz)テレビ放送、携帯電話
Sバンド(2-4GHz)移動体向けデジタル衛星放送、無線LAN
Cバンド(4-8GHz)通信衛星、気象用レーダー
Xバンド(8-12GHz)気象衛星、気象用レーダー
Kuバンド(12-18GHz)衛星テレビ放送、通信衛星
Kバンド(18-26GHz)通信衛星
Kaバンド(26-40GHz)通信衛星
Vバンド(40-75GHz)レーダー、通信衛星
Wバンド(75-110GHz)電波天文学
mmバンド(110-300GHz)
@ 2014-11-09 科学 コメント : 0

2014年10月13日月曜日

青色発光ダイオード

 スウェーデン王立科学アカデミーは、2014年のノーベル物理学賞に青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇(名城大教授)、天野浩(名古屋大学教授)、中村修二(米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授)を選出した。
 LEDチップの基本構造は、P型半導体( + :positive 正孔が多い半導体)とN型半導体( - :negative 電子が多い半導体)が接合された「PN接合」で構成されます。LEDチップに順方向の電圧をかけると、LEDチップの中を電子と正孔が移動し電流が流れます。移動の途中で電子と正孔がぶつかると結合し、再結合された状態では、電子と正孔がもともと持っていたエネルギーよりも、小さなエネルギーになります。その時に生じた余分なエネルギーが光のエネルギーに変換され発光します。これがLEDの発光原理です。
 1960年代に赤色発光ダイオード、1970年代に黄色発光ダイオードが発明されたが、30年ほど青色発光ダイオードができなかった。これを主に窒化ガリウム (GaN) を材料とし開発したのが3氏であり、これによって発光ダイオードによる白色光が作られるようになり、低消費電力、長寿命、小型の特性を利用し私たちの生活に非常に影響を与えつつある。
 周りの人たちは日本の理系科学者や技術者のレベルの高さを評価している。しかし受賞を喜びつつも不安を感じる。昨今、研究者の成果主義、雇用の不安定さを聞く機会が多く、今のままでは「かつての技術大国」と呼ばれるのではないかと心配する。

2014年10月11日土曜日

修学旅行―広島編―

修学旅行を副担任として引率したので見学地についてまとめる。始めの2日は広島である。
広島平和記念公園
・・・前々任校の修学旅行以来の訪問、原爆の子の像でクラスの折り鶴を収める、きちっとした収納スペースが作られている。原爆死没者慰霊碑に寄った後、広島平和資料館を見学、改修工事のため展示物・スペースが縮小されやや迫力がなくなっている。次に、グランドゼロの島病院を訪れる、碑が建てられている。最後に原爆ドーム、かつて来たとき被団協の方に聞きドームの壁に少女の横顔を観たのだが、今回はわからなかった。
厳島神社・・・12世紀に平清盛が大規模に造営し直した海の中に大きな鳥居のある神社、訪れた日が干潮で鳥居の下に行き交換式の鳥居の下の部分を確認。翌朝神社の中を歩く、浮くように作られた床板を確認する。
江田島・・・戦前に海軍士官学校があったことで有名、現在でも海上自衛隊の学校がある。また海には養殖カキの筏が多数みられた。修学旅行の体験学習では舟釣り、ミカン狩り、シーカヤックを体験(私自身は動力のある船から写真撮影)をおこなった。

修学旅行―四国~神戸編―

松山に上陸し、今治に一泊した後、神戸に向かい宿泊する。
金刀比羅宮・・・香川県にある海上交通の守り神として信仰される神社、江戸時代「お伊勢参り」とともに「金比羅参り」がブームになる。本宮までは800段弱の石段をのぼる。
鳴門渦潮・・・鳴門海峡にみられる渦。潮汐の関係で太平洋から瀬戸内海、瀬戸内海から太平洋へと1日計4海水が出入りするが、両者の水位差や地形の関係で最大20km/hの潮流が生じ、沿岸の遅い海水との間に渦が生じる。大鳴門橋の下にもうけられた「渦のみち」と「記念館エディ」を訪れる。
神戸港震災メモリアルパーク(個人)・・・神戸港のメリケンパークの一角に残された震災遺構。1995年1月17日の兵庫県南部地震の際、神戸港は甚大な被害を受ける。多くの場所で港の土台の堆積物が動き、港の護岸が数m海側に動き、コンクリートの地面が割れ、傾き、沈み込んだ。この様子を60mほど残しモニュメントや解説版とビデオが設けられている。
海洋博物館(個人)・・・神戸港震災メモリアルパークのそばにある船や神戸港にまつわる展示をする施設。船については手漕ぎの舟、帆船、近現代の船の模型が展示される。船の動く仕組みに抗力と揚力がある説明は発見であった。また神戸の歴史では何故神戸が港として発展したかの自然条件、平清盛の福原京の時代から、江戸時代、開港後の外国人居留地、そして現代の物流の拠点と詳しくまとめられている。

2014年10月4日土曜日

噴火警報

 気象庁が全国の活火山のうち火山防災のために、監視・観測体制の充実等が必要な火山として47火山を選定。そのうち以下の噴火レベルが運用されていつ火山が30ある。
 噴火警戒レベルは以下のように分類される。
噴火警報(居住地域)に当たるものが次の2つ「5:避難」、「4:避難準備」
噴火警報(火口周辺)に当たるものが次の2つ「3:入山規制」、「2:火口周辺規制」
火山活動が静穏の場合が「1:平常」
 2014.10.4現在の状況は、3は御嶽山、桜島、口永良部島の3火山。2は草津白根、三宅島、阿蘇山、霧島山(新燃岳)諏訪之瀬島の5火山。1は箱根山、富士山、浅間山、伊豆大島、焼岳などである。
 御嶽山は水蒸気噴火までは1であったが現在は3になった。また観光客でにぎわう阿蘇山などは噴火した場合は今回の比にならない被害が出るのではないか。

2014年9月28日日曜日

御嶽山の水蒸気爆発

 9月27日に木曾の御嶽山が水蒸気爆発を起こした。噴煙は6000mを超え、紅葉で訪れた登山者が約10名が行方不明、40人強が負傷等で山頂周辺の山小屋に残されているようだ。御嶽山では今月10日ごろから火山性の地震が増加し、噴火の直前には火山性微動も観測され、火山活動の推移が注目されていたようだが、山体の膨張はなくすぐに噴火とは考えていなかったようである。また、わずかだが低温の火砕流も発生したようである。
 関東地方にいる地学の教員だと御嶽山というと、約9万年前に大噴火をおこしこれが関東地方まで厚く火山灰を堆積した御嶽第1軽石層が思い浮かぶ。下末吉ロームの鍵層で所沢で約5cmほどの黒雲母を含む火山灰層だが、現在の御嶽山は比較的静かな活火山だが、これが非常に活発な時期のテフラになる。

ps 数字の訂正
行方不明者約30人
山小屋の滞在者約40人
2014-09-29

2014年9月23日火曜日

SoHO Viewer

 iphoneに〝SoHO Viewer〝というアプリを入れた。今は太陽の状況をあまり時間をおかずにPCやスマホで確認できる時代になっている。このアプリに表示される情報を整理しておく。
 SOHO衛星 (Solar and Heliospheric Observatory)の情報。
NASA(アメリカ航空宇宙局)とESA(欧州宇宙機関)によって 開発された太陽探査機。1995年12月に打ち上げられた。太陽と地球の間のラグランジュポイントL1付近で24時間太陽の観測を行っている。地球からは約150万kmの距離。
太陽を隠しコロナを観察
青い画像:LASCO C3によるコロナグラフ、コロナ質量放出(CME)の観測。
赤い画像:LASCO C2によるコロナグラフ、コロナ質量放出(CME)の観測、LASCO C3と比べてかなり拡大して中心を撮影。
太陽面を観察
青の画像:EIT171、171オングストローム波長の太陽。以下いずれもX線フレアの観測。
緑の画像:EIT195。黄色の画像:EIT284。赤の画像:EIT304
 SDO衛星(Solar Dynamic Observatory)
NASAの太陽観測衛星。2010年2月に打ち上げられた。地球の自転と同じ周期で、軌道傾斜角28.5度(地球の赤道面と衛星軌道が作る面の傾き)で 約36,000kmの高度を飛行。太陽の表面、大気(彩層)や太陽の磁場等を様々な波長にわたって高分解能で観測。
黄色い画像:HMI(太陽表面の磁場を観測)のデータを利用した黒点の画像。
白黒の画像:HMI(太陽表面の磁場を観測)のデータ?。

2014年9月17日水曜日

大涌谷と芦ノ湖

 新車の走りの確認の意味も込めて久しぶりに箱根を訪ねた。大涌谷と芦ノ湖である。
 湖畔に車を止めてロープウェイで大涌谷に向かう。箱根火山の活動は外輪山の形成、カルデラの形成、中央火口丘の成長、中央火口丘の崩壊と芦ノ湖の形成とに分けられるが、その最後の中央火口丘の崩壊(神山北西部で水蒸気爆発、大規模な山体崩壊)のあと生じた馬蹄型の火口が出来、ここに約3000年前溶岩ドームである冠ヶ岳が噴出した。現在でもこの周辺(大涌谷)では火山ガスが噴出し観光スポットになっている。
 ここから芦ノ湖まで自然探勝路を1時間ほど歩く、途中崩壊の際の流山が観れるところがあったようだが、今回はパスする。崩壊の際の巨石がぽつぽつあるなか、笹のしげる遊歩道を高度を下げる。ミズヒキ、ツリフネソウやアザミが秋を感じさせる。
 最後にキャンプ場わきを歩き湖畔に降りる、安山岩や玄武岩の火山岩だらけであった。

ps 変質した安山岩
大涌谷で採集した安山岩の岩石剥片をつくる。
肉眼では組織がきちっと残って見えたのだが、薄片にすると斑晶の長石をはじめ石基まで変質し、まともな干渉色を示さず、直交にコルでほぼ真黒な異常干渉色である。
火山の噴気孔そばの薄片を作ったことは今までなかったが、こんなものかと驚いた。
2014-09-18

2014年9月15日月曜日

満月の高さ

 月の話をまとめていてもうひとつ話題をアップする。
 冬の満月の高度は高く、夏の満月の高度は低い。これはなぜかというと冬の太陽の高度は低いこれは黄道上の最も南に位置するためである。次に、満月は地球から見て太陽と反対になるので黄道上の最も北に位置することになり高度が高くなる。もちろん月は白道上を移動するため厳密には黄道上ではないが両者は約5度で交わるため、大雑把な議論では無視しうる。当然夏は逆の理由で満月の高度は低くなる。またこの話は北半球中緯度の話で当然それ以外の地域では異なる。

2014年9月14日日曜日

スーパームーン

 前回に続き月がらみの話題をひとつアップする。
 9月9日にスーパームーンが見えるという話題があった。今年の満月の視直径は8月11日が最大(33′28″)で、1月16日が最少(29′23″)である。
 これは月の公転軌道が楕円軌道のため近地点(35.6万㎞)と遠地点(40.7万㎞)との距離差があるため、近地点近くで満月を迎えた場合月は大きく見え、これをスーパームーンと呼んでいる。今年の近地点はみずがめ座にあるためこの場所で満月になった8月や9月がスーパームーンになったが、この近地点は太陽の重力のため東に移動しその周期は8.9年でこれを対恒星近点順行周期とよぶ。大雑把にいうと1年で黄道12星座を1つ強東に移動することになる。きちっと計算してはいないが、来年のスーパームーンは中秋の名月(9月27日)と重なるのではないか?

2014年9月10日水曜日

対恒星交点逆行周期

 10月8日には皆既月食が日本で見られる。私自身は出張で観察が不可能なのだが、月食がらみの話題をひとつアップする。
  太陽の天球上の通り道(黄道)と月の通り道(白道)とは約5度の傾きで交わっている。この近辺で月食と日食とが起こるためその年に日食月食が起こるのは半年ずれた2回の期間である。またこの交点(黄道に対し月が登っていく点を昇交点またはドラゴンヘッド、逆を降交点またはドラゴンテイルとよぶ)は太陽に重力を受け西に移動し、その周期は18.6年(1年に約19.35度、1朔望月に約1.56度)なので、日食月食が起こる時期も1年間に1か月弱ずつ早くなる。
 ここ数年間の日本で見られた(or見える)日食月食を並べると以下のようになり、半年ごとに起こることおよびその期間が1か月弱ずつ早まっていることがわかる。
 2011年06月02日 部分日食
 2011年12月10日 皆既月食
 2012年05月21日 金環日食
 2013年04月26日 部分月食(月没帯食・低空)
 2014日04月15日 部分月食(月出帯食)
 2014日10月08日 皆既月食
 2015年04月04日 皆既月食

ps 昇交点と降交点
2014年は昇交点が10月(うお座)、降交点が4月(おとめ座)である。
2014-09-14

2014年9月6日土曜日

北高祭

 9月6日は曇天、7日目は雨天で地球科学部の入場者数は約540名で、盛況な文化祭であった。
 生徒の発表は天文分野が、月見観察会、秋の天体観測、春の天体観測、新歓観測、彗星のまとめ、科学フェスティバル、夏合宿の天体観測。地質分野が、長瀞見学会(ポットホール、礫分類)、水子貝塚(縄文土器)、黒谷見学会(化石展示、和同開珎、青銅鏡づくり)、夏合宿(ようばけと化石展示、不二洞、瀬林と化石展示)、川本の古環境、珪藻化石の世界(化石展示)であった。
 普段の活動発表を再び作るのは不合理なので再活用し、発展的なものをまとめさせたのは良かったのではないかと考えている。華やかさにはやや欠けるが、内容的には充実したものであった。

2014年8月30日土曜日

夕凪の街 桜の国

 修学旅行の事前学習で、「夕凪の街 桜の国」を観る。前半が被爆10年後に原爆症で亡くなる女性の話し、後半がその姪(母親が被爆しすでに原爆症で亡くなる)が弟が被爆2世だと結婚差別をうけるなか自分の叔母や両親の生立ちをたどる話し。非常に抑え目な表現で戦後の被爆者の状況や被爆者に対する差別を訴えている作品。動画で見たときは感情に訴える部分が気になり(やたら泣かせようとする演出の死亡する女性の最後の状況)、また展開で理解できない部分がありすっきりしなかった(なぜ姪の友人が一緒に広島に行くのか、ラブホテルが出てくるのかなど)。あとで漫画を読み直してみるともっと緻密に構成された良い作品である。評価は漫画のほうが全くすぐれている。いままでヒロシマ関連で平和教育に使った文芸作品は「はだしのゲン」や「黒い雨」だがそれらに匹敵する作品である。

2014年8月25日月曜日

焼岳

 登山部の夏山山行で焼岳に登った。夜行バスで現地に入る0泊2日の弾丸登山である。中の湯バス停で降り、峠までのくねくね曲がる車道を登ると登山道入り口になる。1000mの登りのうち前半が樹林帯で、途中から雨が降り始める。後半は亜高山帯になるがここでの雨が一番大変であった。硫黄の臭いし始めると山頂直前、南峰と北峰との鞍部にたどり着いたあと北峰に登る(南峰は立ち入り禁止)。山頂周囲の複数のところから硫化物を含む水蒸気が上がっている。ガスってはいたが時折火口湖がみられる。上高地方面に下るが、山頂周辺は岩につけられた〇印をたよりに歩く、右手には大正池と梓川が遠望される。焼岳小屋にて小休止、ここからは樹林帯になる。急傾斜のため複数のところに梯子が設置してある。右手に大規模な崩落のあとがみられる。梓川沿い林道にでるとあとは平たんな道を上高地のバスターミナルまで歩く。
 あるきながらの転石観察だが、登山口の周囲を除いて角閃石安山岩が主な岩石であった。山頂周辺は赤く変質した岩石が多かったようである。また季節がらコケモモの赤い実、ツリフネソウやホタルブクロ、アザミなどの野草が秋の花になっていた。

2014年8月22日金曜日

土石流

 今年の太平洋高気圧は弱く、夏らしい天気が続くのは関東地方のみで、西日本には太平洋高気圧のへりを2度台風が通過したほか、西日本から東北地方にかけて梅雨前線のような前線が停滞し雨が多く、複数地区で集中豪雨の被害が発生している。
 そんな中8月20日未明に、広島県北部において時間雨量100mmを超える猛烈な雨が2時間続き、土石流が発生し、死者と行方不明者で約90人の災害があった。気象的にはこの地域は北に山があり南からの湿った風が積乱雲を発生させ猛烈な雨が発生した。周囲の小河川は軒並み土石流が発生していて、中国地方に特有なまさ土による土石流という説明もあるが、広島のベットタウンで小河川の扇状地をカットして造成された土地であり、旧河川沿いの最上流部が最も被害が出ている。
 マスコミでは市などの避難勧告の遅れを指摘する声もあるが、厳しい指摘をすると根本的には建ててはいけないところに家を建てたのが被害を招いた一番の原因だと考えられる。なぜこんなところに家を造るのか?関東平野でもすごいお金をかけ堤防を強化して低地に住宅を作るが、堤防はいつかどこかで決壊する。業者とこれを追従する行政によって自然災害がおこっている気がしてならない。

2014年8月17日日曜日

道東旅行

 道東旅行で訪ねた釧路湿原以外の場所の記録をしておく。
 太平洋炭鉱展示館・・・かつての釧路を支えた炭鉱で、日本で現在唯一稼行する炭鉱の資料館。本格的な採炭でなく海外を対象にした技術研修のために稼行されている。掘り出されるのは古第三紀の石炭で、機械化された採炭の様子が展示されている。
 十勝石・・・十勝川支流の音更川沿い等でとれる黒曜石(火山ガラス)およびその礫、上流にある第四紀の火山を起源とする。これを加工したものが昔から北海道土産として知られている。十勝工芸社という十勝石の商品製作の工房に行ってペンダントおよび原石を手に入れる。
 然別湖・・・大雪山国立公園にある標高810mの北海道の湖では最も標高の高い場所にある。カルデラ湖とも火山性堰止湖とも言われている。湖周囲には平らな土地が少なく散策道はわずかである。ネイチャーセンターがあり各種アクティビティが体験できる。
 長節湖原生花園・・・十勝平野の太平洋の海岸に面するキャンプ場のある原生花園。ネイチャーセンターなどがなく砂丘(?砂州)の上の全く自然の原生花園。訪ねた際には長節湖では徒歩で網をもった地元の方が漁を行っていた。何もないのだが十勝の人の手軽な観光地という感じである。

2014年8月16日土曜日

釧路湿原

 約20年ぶりに釧路湿原を訪ねた。前回は釧路市湿原展望台から眺め、周囲を散策したのみであったが、今回は1日強を使っての湿原探索である。
 1日目は釧路空港に降りたのち釧路市丹頂鶴自然公園へ、羽根の切られた丹頂であるがほぼ自然状態での観察ができる。この春生まれた薄茶色の幼鳥がほぼ成鳥と同じ大きさになっている。おもったより小さいというのが印象で、かつて見たマナヅルよりやや大きい程度。
 翌日は初めに細岡展望台に行って湿原の全景を眺める。阿寒の山々から手前の丘陵、そして広がる湿原のをくねくねと流れる釧路川を見る。そのあとにカヌー体験をする。左岸の塘路湖からスタート、昨日の台風の雨の影響で水量が多いまたこれは視線が上がるという意味で湿原観察には有利とのこと。ヒシの浮かぶ塘路湖から釧路川への小河川は本来とは逆向きの水流で漕ぐのに若干苦労。釧路川に入ると川幅や広くなり右へ左へ蛇行する河川にそって下る。水は雨の影響で濁っていて、ときどき上流から枝の塊などが流れてくる。河岸は湿原や柳、ハンノキのブッシュからなる。途中樹上からオジロワシの幼鳥が親に向かって鳴いているのをみる。次にエゾシカが岸を歩くのに出会う。前方のカヌーが刺激を与えたせいかタンチョウの鳴き声が聞こえる、私たちが近づいたときには姿は見えなかった。細岡駅のやや上流でカヌーを降りる。
 午後は湿原で最も湿原観察がしやすいという3kmの恩根内木道をガイドとともに2時間をかけて歩く。湿原の縁、ハンノキのブッシュ、湿原と異なる環境の植物と植生を見学。谷地まなこ、谷地坊主、食虫植物、ツリフネソウ、ドクセリなどを見る。自然のタンチョウが見られる場合もあるとのことだが駄目であった。現在湿原の急速な乾燥が問題になっている、環境を維持するためのは湿原そのものだけでなく周囲の丘陵の環境の保全も必要とのこと、なるべく長く今の環境が残されることが望まれる。

2014年8月9日土曜日

「原爆と原発事故について学ぶ」

 「原爆と原発事故について学ぶ 記入式教材集」関根一昭・澤野重男編著を読む。著者から学会の連絡誌に書評をとの依頼があり、一読した。本自体は記入式の教材集という形式でその通りであるのだが、通読すると今の原爆と原発事故に関して総合的に理解できる良書でもある。
 内容的には原子力、原爆、原発の歴史と仕組み、福島第一原子力発電所の事故の詳細、世界の核兵器の問題、脱原発と自然エネルギーについて等がまとめられている。
 また特徴としては、記入式なので重要事項を確認しながら内容をきちっと理解しながら進むことができること、グラフを書かせなど作業をさせることで数字の意味を理解で来るよう工夫されている、内容的には決して妥協していないので教員が読んでも充分満足できる水準を保っている、福島の問題を扱っているので内容的に新しく、マスコミ等でぽつぽつ流された情報がどんな意味を持つか丁寧にまとめられている、自ら測定したデータから具体的な放射線の問題を扱っている等がある。

2014年8月8日金曜日

上野村の星空

 群馬の上野村での夏合宿で8月4日と5日の晩に天体観測を行った。4日は昼すぎから曇天で、待機で始まったが10時過ぎから徐々に雲の合間に星が見え始め、天体写真は難しかったが観望としては良かった。
 5日は朝から晴天で、夜は9時半から11時ころまでは雲が多かったが、それ以外は満天の星空に近く、まほーばの森の2年間の観測でベストな星空を堪能できた。前半は北斗七星、牛飼い座、おとめ座、ヘラクレス座、次にこぐま座、白鳥、こと座、わし座、いるか座、いて座、みずがめ座、後半はケフェウス座、カシオペア座、ペルセウス座、ペガサス座、アンドロメダ座、三角座、牡羊座、おうし座、御者座と春から初冬にかけての星座が次々に現れ、写真に撮った。わし座からカシオペアにかけての天の川が次第に動くさまは感動的でもあった。そのほかアンドロメダの小宇宙、ヘラクレス座の球状星団、二重星団を観望した。流れ星も複数見ることができた。今年は橋のライトアップはなくなり天体観測にはありがたかった。

よーばけと山中地溝帯

 地学部の夏合宿でよーばけと瀬林を訪ねた。合宿の1日目、秩父のよーばけでは強い夏の日差しの下、赤平川を渡り崖の基部まで行って転石から化石を採集した。ムカシエンコウガニ、ユキノアシタガイやその他の二枚貝が採集できた。近くにある「おがの化石館」を見学をした。
 3日目に瀬林の漣痕を見学し山中地溝帯での化石採集を行った。昨年は博物館の化石採集に参加したのだが、今回は情報を集めて化石の出そうなポイントでの採集を行った。下見ではほとんどまともなものがでなかったのだが、13人で探すと違うもので、文化祭に展示するものは採集できた、トリゴニアや二枚貝などである。

2014年7月27日日曜日

ところざわ星空フェスティバル

 所沢市教育委員会の主催する「ところざわ星フェス」があった。本校地球科学部も7月26日にビクセン、市民団体、中学生のブラスバンドや所沢中央校ダンス部などとともに、高校科学部活のコーナーの一部として参加した。
 参加企画は「日時計を作って太陽の動きを知ろう」というもので、コマ型の日時計を参加者に作ってもらい、野外で実際に使ってみるというものであり、企画参加者も多く盛況であった。
 本校以外の科学部活の出品としては所沢(天体模型出品、葉脈の栞)、所沢中央(簡易プラネタリウム製作)、所沢西(27日参加、タヌキ調査と煮干しの珪藻)であった。

2014年7月22日火曜日

越辺川最上流

 地学ハイキングで越辺川最上流を訪ねる。テーマは信仰と大地の恵みであった。
 バス終点の黒山から歩き出し、三畳紀の石灰岩体である聖人岩を見学した。ロッククライミングの練習場所でもある。次に戦中に掘り出されていたマンガン鉱山跡を見学した。知られていないところのためか菱マンガン鉱などがとれる。顔振峠から諏訪神社を経由し越上山に登る、山頂周辺はチャートからなる。このあと黒山に向かったが、途中層状チャートや五色石(石灰角礫岩)を見学した。

2014年7月11日金曜日

ビックファイブ

 古生代以降の5回の生物の大量絶滅のことをビックファイブとよぶ。それはオルドビス紀末、デボン紀末、ペルム紀末(P-T境界)、三畳紀末、白亜期末(K-T境界)の絶滅のことである。
 オルドビス紀末・・・当時生息していた全ての生物種の85%、三葉虫、腕足類、ウミリンゴ、サンゴ類、筆石、コノドントの大半が絶滅した。当時、大陸は南極域にあり、大陸氷河が発達し、これに伴う海水準の低下及び氷河の消滅に伴う海水準の上昇が原因の可能性がある。
 デボン紀末・・・生物種の82%、板皮類や甲冑魚をはじめとした多くの海生生物が絶滅した。寒冷化に伴う海水準の変動と海洋無酸素事変が原因の可能性がある。
 ペルム紀末(P-T境界)・・・地球の歴史上最大の大量絶滅がおこった。海生生物のうち最大96%、全ての生物種で見ても90%から95%が絶滅した。数を減らしていた三葉虫はこのときに、とどめをさされる形で絶滅、古生代に繁栄した単弓類(哺乳類型爬虫類)はこの際に多くが死に絶えた。原因は「スーパープルーム」によって発生した大規模な火山活動が、およびメタンハードレートの大量の気化による酸素濃度が著しい低下が原因と考えられている。
 三畳紀末・・・生物種の76%、アンモナイトの多くの種、爬虫類や単弓類も大型動物を中心に多くの系統が絶え、当時はまだ比較的小型だった恐竜が以降、急速に発展する。原因としては、中央大西洋マグマ分布域における火山活動との関連が有力視されている。
 白亜期末(K-T境界)・・・全ての生物種の70%、恐竜、翼竜、首長竜、モササウルス類、アンモナイトが完全に絶滅する。原因は小惑星が地球に衝突、発生した火災と衝突時に巻き上げられた塵埃が太陽の光を遮ることで、全地球規模の気温低下を引き起こし、大量絶滅につながったという説(隕石説)が最も有力である。

2014年6月15日日曜日

大霧山

 登山部の山行に、サブの顧問として参加。小川町駅からバスで橋場まで移動。ここから登山、車道や林道を歩きながら粥新田峠まで歩く、途中笠山が望まれる。斜面が下草だけになっているところは牧場とのことである。峠からが山道30分弱の登りで大霧山の頂につく。山頂は初夏の割に展望がよく手前に秩父盆地が広がり、左手から奥秩父山地、両神山、八ヶ岳、御荷鉾山、浅間山、榛名山、赤城山、関東平野と見渡せる。昼食の後、尾根沿いの道を歩き旧定峰峠から山を下りる。教塚バス停から小川駅に戻る。岩石は山頂付近は灰色の雲母片岩、定峰峠から下が片理の入った玄武岩であった。

2014年5月25日日曜日

日時計

 夏に所沢市から星空のイベントに本校地球科学部に参加してもらえないかとの話があった。天文工作をするのが、参加者にも生徒にもためになるかと思い、小学生でもつくれるものとして日時計を考えている。
 日影の科学についてはこれまでに調べたことがあったが、上記の目的で紙製の日時計を何種類か作ってみた。一番小学生向きなのは「コマ型日時計」で工作と理論とが簡単である。「赤道式日時計」は理論は簡単だが工作がやや難しい、小学生でも高学年向きか。作るのは簡単だが、理論として三角関数がいるのが「平板型日時計」である。またさらに工作は容易だが理論が難しいのが「垂直棒日時計」である。詳しくは授業実践のページにまとめる。

青銅鏡

 ゴールデンウィークに部活動で秩父に地質見学に行った。蓼沼で化石採集をして和銅遺跡を見学した。この遺跡で奈良時代にとれた自然銅を使って日本最古の硬貨である和同開珎がつくられたそうだが、そんなことから青銅鏡をつくることにした。
 るつぼに銅(銅板を切ったもの)と錫を約3:1の質量比で入れ、上から木炭粉をかぶせる。そのあとマッフルでカバーをしたるつぼをガスバーナーで30分弱加熱すると溶融し両者が混合する。その後型に入れ冷却させる。この状態だと表面に凹凸のある金属の円盤にしか過ぎないのだがこれを磨いて鏡にする。ただしここからが時間がかかるのだが、回転式の岩石研磨機によって荒削りをした後、次々に細かい研磨剤を使い2日間(6時間程度)で何とか鏡をつくることができた。

ps 日本の硬貨
1円・・・アルミ100
5円・・・黄銅or真鍮(銅60~70、亜鉛30~40)。もとは薬莢からの流用。
10円・・・青銅(銅95、亜鉛4~3、錫1~2)。
50円・・・白銅(銅75、ニッケル25)。銀の代用。
100円・・・白銅(銅75、ニッケル25)。銀の代用。
500円・・・ニッケル黄銅(銅72、亜鉛20、ニッケル8)
2014-06-05

2014年5月4日日曜日

火星の準小接近

 4月14日に火星が最接近した。準小規模の接近のため特に騒がれないが、2年2か月ぶりの接近で今シーズンの見ものの1つである。地球はほぼ円軌道なのに対し、火星ははっきりとした楕円軌道のため。近づく位置によって接近の距離が変化する。近辺の最接近で最も近づいたのが2003年8月27日の5600万キロ(0.37天文単位)、最も遠かったのが12年3月5日の10000万キロ(0.67天文単位)である。
 3月と5月の観測会で2度ほど観望、写真撮影したが20cmシュミカセではっきりと極冠や濃淡模様(いわゆる地形)が観察できている。今回はこの程度だが次回(16年5月30日、7500km)とその次の大接近(18年7月31日、5800km)にはよりきちんとした計画を立て観察をしていきたいと考えている。

ps 火星の準小接近
火星の準小接近
 今年の3月から5月は夜空に普段見られない赤い星が輝いているのに気が付いた人も多いと思いますが、これが火星です。火星は地球の一つ外側を公転する惑星で公転周期は1年11か月と比較的地球に近いため、2年2か月ごとに地球に近づきます。そして今年4月14日に地球と接近をしました。地球の公転軌道はほぼ円なのに対し火星ははっきりと楕円軌道をとるため近づく位置によって近かったり遠かったりします。近い接近を大接近、遠い接近を小接近と呼び、それはそれぞれ8月、2月に接近することに相当します。今年は4月の接近なので準小接近と呼ばれています。火星は大気が少なく接近の際には表面が観察できます。全体に赤い色をしていますがこれは赤鉄鉱の色で、極地位にはドライアイスの氷が白く見えるときがあります。また赤い部分は濃淡があるため、その模様に名前が付けられていて、暗い部分は月と同じようの海の名が与えられています。この模様の動きからその自転周期は測定され地球とほぼ等しい1日と40分です。
 地球科学部では3月末と5月初めの観測会の時、写真を撮りましたが以下そのデータです。
写真1(上)14/03/25、EM-1S赤道儀、FL102S、7mm接眼拡大、NEX-5N。アキダリアの海が下(南)に黒く見える。
写真2(下)14/05/02、スフィンクス赤道儀、20cmシュミカセ、7mm拡大、NEX-5N。アキダリアの海が下(南)に黒く見える。
これ以外にも複数回挑戦したが風がある日は満足な画像が得られなかった。
 なお次回の接近は2016年5月31日で、中接近ということになります。
(学校用の解説シート原稿)
2014-06-08

2014年5月2日金曜日

石の世界と宮沢賢治

 2学年の遠足で国立科学博物館の特別展「石の世界と宮沢賢治」をみる。
 小学生から鉱物採集が好きで「石っこ賢さん」と呼ばれていたこと、現岩手大学農学部の前身の盛岡高等農林学校に入学し地学を学んだ。彼が作った地質図や岩石薄片(?)も展示されていた、成績が良く教員として残らないかと誘われていたとあった。このころ埼玉の長瀞周辺に地質巡検に来ている。
 次に、稗貫農学校(のちに花巻農学校、現花巻農業高等学校)の教師となり、生徒とともに地質調査をし地質図を作成したりしている。またその後東北砕石工場技師となり石灰肥料の宣伝販売を担当し、農業改良に取り組んでいた。
 急性肺炎で37歳で死去した。
 賢治が地質学が専門であることは知っていたが、具体的な資料でここまでみたのは初めてであった。

2014年4月29日火曜日

地殻内での流体や熱の移動

 地団研の埼玉支部総会で川辺孝幸会員(秋田大)と角田史雄会員(埼玉大)の講演を聞いた。二人とも地殻内での流体や熱の移動を取り扱った講演であった。川辺会員は、地震の詳細な分析から地下での様々な流体の移動を推定し、時間スケールの長いマグマの移動や短い熱水(ガスを含む場合など)の移動を紹介していた。また角田会員からはより短期間で起こる下からの熱の移動が構造運動を起こす仕組みが語られていた。いずれも従来の教科書的な方法論とは異なるもので、面白かった。

2014年4月18日金曜日

ピンホールプラネタリウム

 部活動で「大人の科学マガジン-究極のピンホール式プラネタリウム-」を作った。
かつてやはり部活で科学技術振興機構(JST)の手作りプラネタリウムを作ったが、ピンホールプラネタリウムの原理はわかったが星空については、いまいちであった。これを大きく凌駕することを期待し購入制作した。原理はJSTのものと同じであるが、電球をより点光源にする努力がなされ、星座を映すための多面体の原盤は印刷式であったため、できあがったものはそこそこ満足できるものであった。
 ちょうど新入生勧誘期間にあったっていたため、これをつかって、恒星の日周運動、北極星、夏の星座、秋の星座、冬の星座、春の星座と説明することができた。なおドームはかつて使っていた写真現像用の簡易暗室の骨組みに暗幕を使って作った。

ps プラネタリウム
 売られているプラネタリウムは、ピンホール式とレンズ投影式とがある。前者は中心に点光源があり球形や多面体の投影用の原盤がそれを取り巻くように配置するもので、後者はより強力な光源の前面に詳細な原盤を配置し星空を投影するもので、スライド投影と同じ原理だがよりワイドに投影するのが特徴である。アナログのスライドプロジェクターがデジタルプロジェクターにとって代われつつあるなか、こんなところにその技術が継承されているのかもしれないと思った。
 かつて、星空の再現はドームのなかピンホールプラネタリウムとスライドプロジェクターで行っていたのが、いつの間にかPCとデジタルプロジェクターに変わった感があった。しかし、「大人の科学マガジン-究極のピンホール式プラネタリウム-」が売れているとの話からは真っ暗ななかプラネタリウムで星を見るのが見直されているのではないかと感じている。
2014-04-19

2014年3月31日月曜日

富岡・下仁田旅行

 30日から31日にかけ西上州の旅行に出かけたので記録をしておく。 
 富岡製糸工場跡・・・明治政府が外貨獲得のため洋式の手法を取り入れて初めて作った官営の製糸工場、初めは経済的に成り立たなかったが民営に移ったあと利益を生み出すようになる。また女工に対する教育、福利厚生等先進的なものであった。現在、世界遺産への申請が行われている。見学をして絹糸がいかに作られるかが理解できた。また2月中旬の大雪で、建物の一部が壊れていた。
 貫前神社・・・上野の国一之宮で1400年の歴史を持つ神社。段丘面から崖を下るように見学する。
 群馬県立自然史博物館・・・関東でも有数の自然史博物館。常設展示の地球史、人類史の部分は展示を見ながらそこをあるくと実物を見ながら地球史、群馬の台地の歴史がわかるように作られている。
 小幡・武家屋敷跡、楽山園・・・群馬県に唯一残される武家屋敷群。上流から引水した雄川堰を中心に、武家屋敷や復元れた陣屋である楽山園がある。よくも関東でここまで江戸時代のものが残っていると感激する。

2014年3月29日土曜日

EM-1S が壊れた

 30年弱使い続けた、タカハシのEM-1S赤道儀が壊れてしまった。最近若干赤道方向の追尾がおかしいことがあり(時々追尾しない)、観測会でコントローラがピンジャックの差込口からぽろぽろ抜ける状況が生じていた。
 そこでモーター部分を外してみたのだがコントローラー差込口の金属板が本来離れているところくっついてしまっていることがわかる。部品が完全にモーターと一体なので部室にあったジャンク品のモーターセットと交換を試みる。ここでうかつだったのだが、ジャンクの動作確認をしなかったので、交換した後動かないことに気が付く、ネットではICチップ交換で復活させたとあるが私の手にあまる。もとのモーターセットも外す際に破損してしまいここで終了。
 しかし思えば4つの学校を経験したが、1校目ではフルに利用、2校目では個人的な遠征で利用、3校目では時々の天文現象の確認に利用、4校目ではここでは復活しフルに利用していた。よくもってくれて最大限活躍してくれた、感謝。

2014年3月27日木曜日

春の校内天体観測会

 3月25日に校内天体観測会を行った。後半から曇るとの予報であったが12時ころまでは晴天で風もなく良い条件であった。ただし、晴天と言っても春なので透明度はよくなく3等星はほぼ見えなかった。
 前半は木星、後半は2年ぶりの火星、土星と写真を撮った。大気の揺らぎはあまりなく惑星写真には条件が良かった。イオの一晩の動きを記録しようとしたが7時、9時、11時、12時と撮ったが、運動の向きが変化するところだったので、あまりわかりやすい写真にはならなかった。望遠鏡で観望したのはオリオンの大星雲、プレアデス、プレセペで、肉眼で確認した星座は牡牛、御者、双子、オリオン、獅子、北斗七星、北極星、牛飼い、乙女であった。

2014年3月16日日曜日

富士見の台地と低地

 地球科学部の地質見学の下見に富士見を自転車で調べてまわった。打越貝塚を見たくて調べたが、発見できなかった。水子の博物館の方の話では貝殻はどれないそうで、また遺跡そのものは小学校の校地なので見学は難しそうである。水子貝塚は復元住居の見学ができるので予約をした。難波田城公園はその目で見ると低地の詳細な地形図や水塚や避難用の船の展示があり使えそうである。荒川まで自転車で行ったが荒川低地全体を俯瞰するのにはよいが何せ難波田城公園からのピストンは距離があり難しい。

ps 見学会本番
春分の日の21日(金)見学会の本番を行った。
みずほ台駅に集合し、初めに打越公園にむかった。もちろん遺跡は残っていないが、段丘崖と段丘地形の見学をした。
次に、水子貝塚に行く。ボランティアガイドに説明してもらったが間違いもなく情報も多く良かった。また復元住居の見学をさせてもらったが、縄文人も様々な道具を使い豊かな生活をしていたのが印象に残る。風が強くなり資料館の作業室で、資料館見学を兼ねて昼食をとらせてもらう。
最後に新河岸川を横切ったあと、難波田城公園に行く。荒川低地を理解する目的で、周囲の自然堤防、後背湿地、水塚、避難用の舟、その他を見学した。
帰りは近くのバス停から志木駅東口行のバスに乗った。
2014-03-21

2014年3月9日日曜日

上福岡貝塚

 上福岡貝塚を見学する機会があったので簡単にまとめる。今から約90年前に発見された縄文前期の住居跡および貝塚からなる遺跡で、国の重要文化財にも指定されている上福岡貝塚出土片口土器で有名である。現地では7つの住居跡を見学した。家が拡張される様子、かまどの位置、廃屋になったあと貝塚にされる様子などを観察し説明を受けた。これらの住居は大きな環状の集落の一部である。また出土品のしじみ、バイガイ、カキ、ハマグリや縄文土器(黒浜式土器が主体、それ以外に段丘崖沿いに開山式土器と集落がみられる)、粘土製の網の錘などの見学や説明を受けた。ふじみ野市の教育委員会の学芸員の方に少人数で説明を受けたので、わかりやすく当時の人たちの社会や生活の一端をうかがい知ることができ面白かった。

ps 縄文土器の変遷
全体の形
 土器の形を古い順から並べてみると、最も古いものが平底土器で、次に尖底土器。そして、その後はまた平底へと戻っていく。
縄文とは
 小さな米粒のような形の連続した文様で、これは撚りあわせた細い縄を転がすことによってできる文様。
模様の変遷
早期・・・土器は細かい沈線や縄文によって平面的な文様構成
前期・・・
 花積下層式土器から開山式土器にかけて執拗なまでに縄文文様が極限状態に施される
 次の黒浜式土器は全面に縄文文様が施されるが、いたって単純な単節の縄文になる。
 次の諸磯式土器ははシノ竹の切り口を押しっけた小さな輪や、半分に割って切り目を押し引きした2本の平行線で構成された竹管文が現れる。
後期後半以降・・・縄目は細い繊維束でつくられたきわめて細かいものになり、あの隆盛をきわめた隆帯文は影を潜めて、その部分は1本の沈線になる。
 土器の表面には微粒な化粧粘土が塗られて、しかも丁寧に磨かれ、沈線も細く複雑化し、細かい縄文がつけられる。関東地方の堀之内式土器や加曽利B式土器、東北地方の亀ヶ岡式土器群はその典型。
2014-03-09

2014年3月8日土曜日

公立高校学力検査

 3月3日に埼玉県の公立高校学力検査が行われ、理科の問題の採点にかかわった。問題形式は総合的な問題、地学、生物、化学、物理の5問で、内容的には地学と物理が難しかったようである。事前に同種の問題を丁寧に解いていないと最後までは進めない分量であった。また昨年よりは平均点が下がっている。
 採点の際おくればせながら気づいたのだが、新課程になって中学の学習内容が第一分野と第二分野の区分がなくなっており、内容的には盛りだくさんになっている。

2014年2月24日月曜日

生徒会新聞

 生徒会新聞から卒業に際して一言とあり、以下のような文を渡した。
「受験も一区切りついて、高校生活が終わろうとしていますね。卒業おめでとう。
 日本は人口減少や産業競争力の低下などから重苦しい雰囲気です。そこから知性を否定し、稚拙なナショナリズムに流れる風潮があるのが気がかりです。
 皆には本を読み、様々な知的な体験を通して知性を磨いてほしい。いままでのやり方では対応できない問題が次々に出てきます。寄るべきものは知性です。
 皆の活躍を期待しています。」

2014年2月20日木曜日

再度の大雪

 14日(金)から15(土)にかけて、1週間前を上回る大雪となる。前半は積らなかったが昼ころから積雪になり登山靴を履いて帰宅。30cm以上は積る。翌日は冷たい雨になり前回と違って雪が非常見重くなり、交通の乱れはひどく東上線が川越より上りで動き出したのが昼頃であった。周囲ではカーポートがつぶれたり、体育館の屋根やガソリンスタンドの屋根が落ちたりしている、自分の車のリアのワイパーがもげてしまった。
 関東地方は前回と違って山がちなところでの降雪量が中途半端でなく、秩父では1mに達し、秩父鉄道は復旧に数日かかった。このため各地で集落の孤立が発生し20日現在でも山梨、東京、埼玉の山間地域の一部では解消していない。

2014年2月11日火曜日

大雪

 2月8日(土)に今季の第一級の寒気が張り出す中、太平洋岸を低気圧が通過し大きく発達したため太平洋側で大雪になった。ほぼ1日雪が降り続いたため、都心で25cmの積雪を記録しこれは60年ぶりで、川越で35cm位であった。翌日にかけて交通機関は乱れ、転倒によるけが人が多数出た。

2014年2月5日水曜日

STAP細胞

 日本の研究者・小保方晴子がマウスの細胞でSTAP細胞の作製に成功したと英国の科学誌「Nature」に発表した。STAPはStimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency(刺激惹起性多能性獲得)の略称であらゆる細胞に分化させることができる「万能細胞」の一種である。細胞を弱酸性の溶液に30分ほど浸すことで刺激を与え、それを培養することにより作られ、より短時間で効率的に作ることができ、細胞がガン化する可能性も低くなると考えられている。どこにでも自然状態で起こりえるあまりにも単純な方法で万能細胞ができたことに驚きを禁じ得ない。

ps 続報
 STAP細胞が華やかに発表された後、どうも論文通りの方法では再現できないことが話題になった。続いて使用している画像が他の論文からの不適切な流用、加工があり、さらに実験方法の詳細な説明の際に論文の内容とは異なることが語られるに至り、共著者からの論文取り下げ要請となり、ごちゃごちゃな状況になっている。
 一連の流れから小保方氏の研究者としての資質の問題、早稲田大学における博士論文認定の問題(きちっと論文を審査しているかどうか)、天下の理化学研究所がこうもずさんな体制であったのかの問題(一部に功名心を組織として焦ったとの推定もある)が語られている。
 大学のころ、中新世のフィールドで鳥の足跡らしきものが見つかり、周囲は生痕が専門のメンバーに短報でも出せばとはやし立てたことがあった。本人曰く「どうも客観的におかしい、もし出した後単純な認定ミスであったら学会にもう論文が出せなくなる」と投稿はしなかった。研究者は論文で明らかなミスを犯した場合相手にされなくなり、嘘を書いた場合その世界から追放されとるいう基本的なことを教わったと思っている。
2014-03-29

2014年1月30日木曜日

Hαによる太陽面観察

 職場にCORONADO (Hα太陽望遠鏡)が理科振興法による予算で入ったので、早速観察と写真撮影を行った。この望遠鏡は水素の出すHαで太陽を観察するための望遠鏡で、仕組みは望遠鏡内部に1.0Å以内の半値幅を実現するエタロンフィルターを内蔵していることである。
 眼視による観察 プロミネンス、ダークフィラメント、黒点、プラージュなどが観察できる。プロミネンスは太陽の下層大気である彩層の一部が、磁力線に沿って、上層大気であるコロナ中に突出したもので、太陽周囲から炎が噴き出すように見えるものである。これが光球上に見えるものがダークフィラメントで、光球より暗いため暗い線状に見える。黒点は太陽表面を観測した時に黒い点ように見える部分である。この部分も光を放っているが、周囲よりも弱い光なので黒く見えている。太陽の彩層の明るい領域がプラージュである。通常、黒点の近くに見られる。
 写真撮影 眼視用に設計された望遠鏡なので、直焦では撮影は難しいようで、コリメート法によって撮影した。具体的には望遠鏡に接眼レンズを付けピントを合わせたのち、ビクセンのアダプターで光軸を一致させるように接眼レンズにカメラを固定する。そのあとカメラ側のピントをあわせシャッターを切る。ただし、明るい昼の撮影なので接眼レンズとカメラの間から光が入らないよう注意する必要がある。

2014年1月24日金曜日

受験本番を前に

 校内新聞に3年の担任より受験直前のメッセージを書いてくれとのことで、次のようにまとめた。
 「いよいよ受験本番です。今まで努力して得たものをそれぞれがすべて出し切れるよう試験に臨んでください。
 囲碁界に若干24歳で7つのタイトルのうち6つを持つ天才・井山裕太棋士がいます。勝負に勝つ秘訣はと聞かれて、充分準備した後は自分を信じることだと答えています。
 自分の希望を大切にし、自分を信じて頑張ってください。」

2014年1月20日月曜日

センター試験「地学Ⅰ」

 今年のセンター試験地学についてまとめる。
 設問ごとの内容は、(1)固体地球、(2)変成岩・火成岩、(3)地層・堆積岩、(4)気象、(5)太陽系・宇宙であった。
 気象分野の笠雲のところがやや難しいところ以外は全体的には良問であったと思う。ただし、いつもながら量が多いので受験生は忙しかったのではないか。
 職場では縮小印刷をして地学室の前で配布している。

ps 理科の平均点
大学入試センター理科の平均点(中間集計)
物理I63・03
化学I70・74
生物I55・53
地学I52・31
化学Ⅰと地学Ⅰとの平均点に18・43点の開きがあったが、調整は原則20点以上の開きがあった場合に行われるため、今回は見送られる可能性が高い。
地学受験者が泣いている!
2014-01-26

2014年1月6日月曜日

2014年の天体観察

1、2月 木星の観察(1/6木星衝)
3、4月 水星の観察(3/14水星西方最大離角)、火星の観察(4/9火星衝)
×4/15部分月食(月出帯食、月の出18:24ころ(食分0.14) 食の終り18:33ころ(高度1.1°))
5月 土星の観察(5/11土星衝)
7、8月 夏合宿7月末8月当初?(7/27新月)
9月 月見(9/8中秋の名月)
10/8(水)皆既月食( 食の始め18:15、皆既食の始め19:25、皆既食の終り20:25、食の終り21:35)
10、11月 秋の観測、対象? 

ps 2020年までに見られる皆既月食
2020年3月(定年)までに日本で見られる皆既月食
2014年10月 8日 宵の口に欠け始め、全経過が見られます。子供にも観察しやすい時間帯です。
2015年 4月 4日 宵の口に欠け始め、全経過が見られます。皆既時間の短い皆既月食です。
2018年 1月31日 真夜中に皆既月食となり、日本全国で全経過が見られます。
2018年 7月27日 月没直前に皆既となります。関東以西で皆既月食となり、西に行くほど条件がいいです。
2014-01-06