2018年8月26日日曜日

貞観大噴火

 864年に富士山の北西山麓で発生した割れ目噴火で富士山の記録に残る最大の噴火である。スコリア丘を形成しながら大量の溶岩を噴出し、剗の海の大半を埋没させさせた。その残りが西湖と本栖湖である。なお隣の精進湖はこれの前の噴火で剗の海と分断されていてもともとは3つは1つの湖であった。その証拠に3つも湖の水位の変化が同じであり地下でつながっていることが推定されている。この溶岩流は1100年を経て針葉樹が育ち青木ヶ原樹海となった。
 地球科学部の夏合宿では西湖周辺を訪ねた。具体的には溶岩洞穴である西湖コウモリ穴(溶岩洞窟を研究できる施設として整備されている)と鳴沢氷穴(2重構造の溶岩洞窟からなる、洞内の氷はかつては天然だったが、現在では外でつくったものが運ばれている部分が多い)、鳴沢溶岩樹型(様々のタイプのものができたままの場所で見られる)、青木ヶ原樹海(新鮮な溶岩に比べ若干の風化を受けているものが多い)、ならびに富士山の基盤である三湖台(中新統の堆積岩や火山岩)訪ねた。