2016年10月30日日曜日

光視症

 目に若干違和感を覚えたので眼科を受診した。光視症であるが、病的なものではないとのことである。
 光視症は何らかの原因で光を受ける網膜に刺激があったときに生じるもので、実際にはないはずの光が一瞬光ったように感る。
 原因は「年齢的な変化」と「病気」があります。「年齢的変化」は、目の中には硝子体というゼリー状の物質がぎっしりつまっています。年齢的変化に伴ってゼリー状の部分が融解して萎縮してくると、網膜と硝子体の間に隙間(=後部硝子体剥離)ができますが、目を動かしたとき眼球が引っ張られた刺激などで光が見える症状がでたるする。
 「病気」は、網膜裂孔、網膜剥離などがある。初期症状として「飛蚊症」や「光視症」が出現するものは少なくはなく、「飛蚊症」や「光視症」が出た場合、精密眼底検査を受ける必要がある。

2016年10月9日日曜日

ノーベル医学生理学賞

 大隅良典さんがノーベル医学生理学賞を受賞した。対象は細胞の基本的な働きの一つオートファジー(自食作用)の再発見にかかわる業績である。
 オートファジーは1963年、ベルギーのド・デューブが命名した。語源は「自分を食べる」というギリシャ語だ。この分解現象は、彼が74年のノーベル医学生理学賞を受けた細胞内小器官「リソソーム」研究の過程で見つかった。多細胞生物では、酵母の液胞の役割を、リソソームが担っている。
 命名から40年近くたって研究が盛んになったのは、大隅さんによる「再発見」のおかげだ。ゲノムが解読されていたモデル生物の酵母を使い、オートファジーに不可欠な遺伝子を特定することで、分子生物学的な研究の基盤が整った。
 やがてマウスやヒトのゲノム解読も進み、酵母と共通の遺伝子を大規模に探すことが可能となった。オートファジーに関する論文の数は、大隅さんの93年の成果以降もすくなかったが、動物に共通の現象であることが裏付けられると爆発的に増えた。今では、がんや老化に伴うヒトの病気にオートファジーがかかわっていると考えられるようになり、現在盛んに研究されている。

2016年10月2日日曜日

科学振興展西部地区展



 科学振興展が10月1日と2日の2日間、東洋大学の川越キャンパスであった。参加作品は物理4、化学11、生物11、地学5、その他1で合計32本で昨年の45に比べ7本少なかった。本校は昨年発見したアンモナイトを中心にした「山中白亜系でPseudohaploceras属アンモナイト化石を発見」を出品した。専門家に鑑定してもらったアンモナイトの結果とともに、周囲を歩いたデータから古環境を推定したものであった。結果は優良賞であった。
 若干気になったことをまとめておく。SSHでお金を使い大学とのつながりの中でつくられた研究結果と昔ながらの高校部活の研究とが混在している。大学との連携のレポートはデータは出しているものが多いが、その骨格部分は大学の分析結果である。研究者を巻き込んだレポートに研究者の名前が出ていない。どこまど自分達で行い、どこからが研究機関に依頼したかが書かれていない(もちろんお礼の文章もない)。わかりやすく書く努力がなされていない。これは自分たちがきちっと理解していないことが理由なのではないか。