2020年12月31日木曜日

蝋梅

  年末に秩父に行く機会があり、宝登山にロープウェイで登り蝋梅を鑑賞した。前に初春に訪れて見たことがあるので2回目になる。蝋梅は中国原産の落葉低木で、12月中旬から2月にかけて、香り高い花を咲かせる貴重な存在です。山頂の花木は梅も一部咲き出していていたほかや冬桜も咲き残っていた。また、山頂からは武甲山やみのやまをバックに秩父盆地が一望された。帰りは20分ほどかけ植林された林の中の林道を下った。



2020年12月26日土曜日

地学研究大会

 春日部高校で地学研究大会に参加した。コロナ下で役員の方はよく開催してくれたと思う。私は、「地と科」に投稿した論文をまとめなおしたポスターで参加した。題目は「三浦半島の放散虫化石を調べる-所沢北高校理数科課題研究-」であった。そんなに反応があると期待していなかったが、そこそこ質問を受けた。化石の処理方法や実際の運営に関するものであった。

 講演会は福島大の柴﨑直明氏で福島原発に関する地下水問題について詳細な資料を基に現在東電が使っているモデルの不備や、今後の対応の可能性について語っていた。

2020年11月6日金曜日

課題研究調査

  生徒3人を連れて朝比奈切通しを歩く。理数科2年生の課題研究の野外調査で、本来は5月頃行うのだが、コロナウィルスの関係でこの時期になった。

 金沢八景駅で待ち合わせし、切通しに向かう。初めに駅背後の丘陵(高位段丘面)に登り海方面と丘陵方面を展望する。次に鼻欠け地蔵の背後の丘陵で池子層の観察とサンプル採集をする。そのあと切通しの道に入る。入口で池子層の観察をする、その後神社の分岐のところから斜交葉理のみられる浦郷層を観察、切通しの最高点は磨崖仏がある。下りの道は道のわきに排水の窪みに水が流れている。しばらく下ると切通しの碑があり、ここで昼食をとる。この周辺は白い火山灰?がポツポツ入る砂質の泥岩である。このあと川沿いの道を少し歩き車道になる。鎌倉までは池子層から逗子層への変化を観察したいと思ったが道沿いにはほとんど露頭がなく、しばらく歩いて鶴岡八幡宮の入り口に着く。



2020年10月30日金曜日

「地球の変動と生物進化」

  「地球の変動と生物進化 新・自然史科学Ⅱ」沢田健ほか編著(北海道大学出版会)を読む。北海道大学で行われた、地球科学と生物の分類進化の融合による地球表層圏の理解を進めることを目的とした活動の一環として出版された本。地球誕生から近年の地球温暖化までの様々な領域の成果をまとめた12編の論文集である。内容的には学部生や大学院生対象とあるとおり高校教科書の先の話しである。正直、非常に参考になったものもあれば、理解が進まなく読むのが苦痛のものもあった。

 一番の目的のものは、「新生代の海洋環境と気候変動」で、新生代の気温変動、大陸分布の変化、海流の変化などを総合的にまとめたもので、非常に参考になった。基本的には始新世の気温のピークから現在に向かって寒冷化していること、その間に温暖化寒冷化の変動があること(ビカリアが生きていたのは前後より温暖化した時期)。南極氷床の誕生、アジア・インドの衝突によるテチス海の閉塞、アジア・オーストラリアの衝突による環赤道流の消滅、ヒマラヤ山脈の上昇によるアジアモンスーンの成立など、新生代の変化を総合的に理解できるものであった。



2020年10月7日水曜日

薬物乱用防止の講演

 職場で、薬物乱用防止の講演を聞いた。日本薬科大学の齋藤博先生の高校生向けの講演である。

 内容は各種薬物、覚醒剤、大麻、ヘロイン、コカイン、MDMAなどの特徴。大麻草は自生していること、この葉をとると犯罪であること。これらの一部が薬として使われる場合のあること(かつてのヒロポン、終末期医療)。またなぜ快感や覚醒効果がえられるか、シナプスにおいてのドーパミンの働きと薬物のかかわり。一度大きな快感等が得られると今までの刺激では満足できなくなる。各種薬物の構造式やその一部が人工的に作られたこと。ストレスなどが原因となって薬物に走ること、またその結果がどうなるかなどであった(日本の薬物事案での刑罰は世界では軽い)。専門家ならではの化学的な情報が多く面白い講演であった。逆の意味で薬物犯罪の実態については新しい情報はなかった。

2020年8月18日火曜日

八ヶ岳と天の川

  8月に野辺山を訪ね、星空の写真を撮った。新しく買ったα6100の星景写真のテスト撮影でもある。宿のそばで2日間チャンスをうかがったが雲が多くあきらめていたところ、2日目の深夜やどの部屋のバルコニーから八ヶ岳の上に星が出ているのに気が付き2時間弱ねばって撮影をした。視野のどこかに雲が入りなかなかうまく取れなかったが何とかなったのが以下の写真である。




2020年8月10日月曜日

比較明合成

 国際宇宙ステーション(ISS)の光跡を動画で記録した。その動きを1枚の画像で表現しようと思いSiriusCompを使ってみた。SiriusCompは比較明合成フリーソフトで、複数の撮影画像から星の軌跡を描くことのできる合成「比較明合成」を簡単に行うことができるほか、同時にコマ撮り動画「タイムラプス動画」を作成することができるものです。

 動画を撮影したのが8月3日20時前で北から東にかけて移動する最後の10数秒間を記録したもので、その動画から2秒ごとに静止画を作りこれをSiriusCompで合成した画像がしたものが以下の写真である。満月に向かっていくISSが地球の影に消えていく様子が一応わかる。



2020年7月25日土曜日

ワイルドサイドをほっつき歩け

 ブレディみかこ著「ワイルドサイドをほっつき歩けーハマータウンのおっさんたちー」を読む。著者が生活するイギリス南部の労働者階級のベビーブーマーを中心にその日常をまとめたエッセイ。ブレクジットが議論される中、様々な矛盾が噴出する社会でポジティブに生きるおじさんたちの生態を活写。「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の姉妹編ともいえる。ゆりかごから墓場までの福祉政策がいかに崩されていったか、世界的な変化が彼らの生活に影響を与えているかが興味深かった。

2020年5月31日日曜日

地球科学部活動報告

 コロナ禍で3月初めから、学校や部活が中止になっている。学校はようやく6月1日に活動再開だが部活動は少し先になりそうである。部活に関しては休み中はほとんど何もできなかったが、唯一の活動が部誌作りで5月後半に完成させ生徒に配布した。
 もちろん生徒は登校できないので、原稿は部長がメール(?ライン)で集め、顧問が編集、印刷そして製本した。例年通りの部誌が何とか完成した。
(部誌の項目)活動について、年間行事、天体観測、地質見学、夏合宿、地球科学部科学講座、文化祭、科学展、新年会、部員紹介、春から夏の所沢北の星空、秋から冬の所沢北の星空

2020年5月27日水曜日

ハインリッヒイベント

 最終氷期に北大西洋へ多数の氷山が流れ出したことで生じた、急激で大規模な寒冷イベント。海底コアの研究から明らかになった現象で、氷河が大崩壊しそのかけらが海洋に広域に流れ出て、塩分濃度の低い水が広くおおうことになる。このため大気や海洋の循環がかわり、一時的に急激な世界的寒冷をもたらす。このハインリッヒイベントは1回ではなく、少なくとも6回以上繰り返され、その周期は約8,000年から約1万年とされる。
 現在の海洋深層水のベルトコンベアー循環は、北大西洋で冷やされた塩分濃度の高い海水の沈み込みが起こっているが、最終氷期にはその沈み込みはなく北太平洋での沈み込みが起こっていたと考えられている。また、このとき北大西洋から欧州西部へと流れ込む温暖な海流が一時的に停止し、この地域が寒冷化したとされる。
 ヨーロッパに住んでいたネアンデルタール人は約4万年前に絶滅した。この要因としてハインリッヒイベントによる寒冷化が考えられている。

2020年5月26日火曜日

水星

 5月24日に月齢1.5の月、金星そして水星が夕方の西の空で三角形をつくるのを観望した。水星を見たのは久しぶりである。上にわずかに見えるのが水星である。
 太陽に一番近い惑星で、太陽からの距離は0.39天文単位、公転周期が88日で、太陽との最大離角が28度である。半径は地球の38%(ちなみに月は27%)の大きさの地球型の惑星である。英語名はMercuryでローマ神話の伝令の神、ギリシア神話のヘルメスにあたる。水銀の英語名でもある。


2020年5月15日金曜日

下末吉海進

 約12万5000年前に間氷期(リス-ヴィルム間氷期、エーミアン間氷期)があり完新世の平均気温より1度から2度暖かかったとされる。この地球の温暖化によって起きた大規模な海進を下末吉海進という。この海進で関東地方では縄文海進より海域が拡大した。また、現在の海水面から5~10メートル程度高かったのではと推定されている。
 下末吉海進のときにたまった地層は、下末吉層または下末吉層相当層といわれる。またその後寒冷化による海退が起こり平坦な地形面を作ったのだが平坦面およびこれに連続する河川による陸上堆積の地形面を下末吉面という。埼玉では所沢台、金子台が陸上で形成された下末吉面である。
 またこの時期は現生人類の出アフリカの時期で、エーミアン間氷期にアフリカから出たグループはその後絶滅し、8.5万~6.5万年前の寒冷化した時期に出た人々が世界に拡散していくことになる。

2020年5月14日木曜日

縄文海進

 最終氷期から温暖化によって大陸氷床が解け海水面が全世界的に約120m上昇した。日本ではその上昇は約7000年前ころにピークに達し、現在に比べて海面が2~3メートル高くなり、 日本列島の各地で海水が陸地奥深くへ浸入した。これを縄文海進と呼んでいて、その頃は現在より2度ほど気温は高かったと考えられている。
 その後現在の海水面に下がったのだが、単純な氷河性海水準変動の考えからすると、若干寒くなり大陸氷河が少し拡大し、海水量が少なくなったたことになるがその事実はない。また氷河に近かった地域では縄文海進は認められない。これは、氷床融解による海水量が増大したことによって、 その海水の重みで海洋底が遅れてゆっくりと沈降した結果、海洋底のマントルが陸側に移動し、陸域が隆起することによって、 見かけ上、海面が下がって見えることによります。 これが約7000年前の「縄文海進」の背景にある地球規模の出来事です。
 また太陽の日射量のピークは約9000年であるが、約7000年に気温のピークが来たのは、氷床による太陽光の反射の効果がなくなり約7000年に高温のピークがきたと考えられます。

2020年5月12日火曜日

ミランコビッチ・サイクル

 地球物理学者ミルティン・ミランコビッチによって唱えられた太陽の日射量が気候の変動を説明するという学説。太陽の日射量は地球の公転軌道の離心率の変化、自転軸の傾きの変化、自転軸の歳差運動により変動すると考える。
 離心率の周期的変化は約10万年をかけて歪な楕円と円に近い楕円を繰り返す。氷期サイクルの周期は約10万年であり、離心率の変動周期と一致している。自転軸の傾きの周期的変化は約21.5度から24.5度の間の間を定期的に変化しており、その周期は4.1万年である。地球の自転軸の向きは、公転しながら周期的に変化しており、これを歳差と呼ぶが、この周期は1.8万から2.3万年(複数の周期がある)である。
 以上の周期をもとに太陽放射を計算して求めた曲線がミランコビッチ曲線であり、これと,深海底のボーリングコア中の化石有孔虫の酸素同位対比を用いた古水温の寒暖サイクルとほぼ一致する。

2020年5月11日月曜日

酸素の同位体比

 酸素の同位体比と存在量は以下のものである。
  16O(99.759%)、17O(0.037)、18O(0.204)
17Oは少ないのでここでは無視すると、海水(H2O)には重い水(18Oを含む)と軽い水(16O)があることになる。海水が蒸発するとき16Oが優先的に水蒸気になるので、積雪によって氷床に取り込まれ易いのは重い水よりも軽い水である。そのため、氷床が拡大する氷期の海水は相対的に重い水が多くなり、逆に氷床が縮小する間氷期の海水は軽い水が多くなります。海水中を漂う石灰質有孔虫は海水を使って石灰質の殻を作りますが、この殻には水温が低いほど、重い海水が多いほど多くの18O が取り込まれるので、酸素同位体比18O/16O は氷期に大きく間氷期に小さくなります。これを調べることにより過去の気温の変化を知ることができます。
 また水蒸気からは18Oが優先的に雨になるので、極地の温度が低いと水蒸気がそこにいくまでたくさん失われるので同位体比は小さくり、高いと水蒸気が雨として失われにくいので同位体比は大きくなる。このことから氷床のコアを使って過去の気温を調べることができる。

2020年5月10日日曜日

人類の誕生とC4植物

 人類が誕生したころ、700万~800万年、C4植物が地球各所に広がる。これはかなりの面積で森林が草原になったためと考えられている。
C3植物
 光合成:カルビン・ベンソン回路
 高温や乾燥などの気孔が閉じがちになる条件下ではCO2を集めにくい
C4植物
 光合成:カルビン・ベンソン回路+CO2濃縮のためのC4経路
 維管束鞘細胞にも発達した葉緑体が存在
 高温や乾燥などのさい気孔を開け、CO2を固定しておくことが可能
 高温や乾燥、低CO2、貧窒素土壌と言った、植物には苛酷な気候下に対応
 トウモロコシや雑穀類
 13Cの吸収量がC3植物より多い
 白亜紀に初めて出現

「気候文明史」

 知り合いから専門の参考になると勧められ、田家康著「気候文明史」を読む。
 現生人類の出現の頃から、特に最終氷期以降の詳細な気候変動とそれがいかに人類に影響を与えてきたかをまとめる。その情報量の多さと詳細さに驚く。
 最初にパナマ地峡の完成、インド洋と太平洋の分離それに伴う現在の海流の完成からはじまる。
 気候変動を太陽の日射量の変化(ミランコビッチサイクル)、火山噴火、海流の変化、大気循環の変化、モンスーンの変化などから総合的に解釈を与えている。
 人類史がその内部での要因だけでなく気候の変動によってつくられてきたか。具体的には、出アフリカ、各大陸への拡大、農耕・牧畜の成立、都市の成立、国家の繁栄と衰退、ローマの盛衰、温暖から寒冷に変化した中世、近世気温変動と社会などがまとめられている。
 また人類に大きく影響をあたえた寒冷化についても大気循環の関係などで低緯度と中緯度とではその変化が異なることなどが触れられている。
 最後に現代の温暖化の問題が語られている。
 大雑把には知っていることではあるが知識を大いに広げてくれた。

2020年5月7日木曜日

南関東の中期中新世以降の地史

プレート論による南関東の中期中新世以降の地史

1700万~1500万
 日本列島の分離、日本海の形成
1500万
 フィリピン海の運動方向の変化(WNW→N)
800万~600万
 丹沢ブロックの接近、本州との間にトラフ(舟上海盆)の形成
500万
 丹沢ブロック衝突、前弧海盆(嶺岡帯が外縁)が大量の砕屑物、葉山G・三浦Gの付加
300万
 フィリピン海プレートの運動方向変化(N→NW)
250万
 伊豆ブロックの衝突、豊岡Gの褶曲と黒滝不整合の形成、九十九里トラフの形成と埋積(上総G)
50万
 相模トラフでの沈み込み&堆積物の形成、長沼不整合の形成、下総Gの堆積、スラブの開裂→東京湾の形成
*絶対年代は資料によって若干ことなる。

2020年4月12日日曜日

感染症の歴史

感染症の原因は細菌とウイルス
細菌・・・細胞を持つ、エネルギーを生産
ウイルス・・・動植物の細胞に入り、その機能を使って自らのコピーをつくる
人が家畜を飼い始めたあと共通感染症として存在している
人とモノの移動が感染を拡大させる
13世紀、十字軍の移動によりハンセン病(らい菌はサル、アルマジロに存在)が広がる。
14世紀、ペスト(ベスト菌はネズミや猫からノミを介して人へ)がモンゴル軍の移動により広がる
15世紀、梅毒(梅毒トレポネーマ)がアメリカからヨーロッパへ伝わる。
16世紀、天然痘(天然痘ウィルス)がヨーロッパからアメリカへ、アステカ・インカの滅亡。
*8世紀に日本で大流行、疫病の混乱を鎮めるため奈良・東大寺が建てられる。
19世紀、結核(結核菌)が産業革命による都市化によって広まる。
20世紀、インフルエンザ(インフルエンザウィルスはもともと鳥、これが豚や人に感染)が第1次世界大戦のさいアメリカ軍がヨーロッパに移動し広まる(スペイン風邪)。
*ウィルスはRNAの遺伝子を持ち、HA(ヘマグルチニン)とNA(ノイラミターゼ)の2つのスパイクを替えることで進化する。
近年、コロナウィルス(SARS,MERS,COVID-19)が流行している。
対策:早期の発見、早期の情報発信、早期の対策
"歴史Animation Channel"より

2020年3月28日土曜日

生物の進化


LUCA (Last Universal Common Ancestor)全生物の共通祖先
↓→真性細菌(シアノバクテリア)
↓→古細菌(高度好熱細菌)
↓→原生動物→藻類(珪藻)
↓     ↓→原生動物→→繊毛虫門
↓     ↓→その他 ↓→根足虫門(フズリナ、放散虫)
↓           ↓→べん毛虫門
↓           ↓→胞子虫門
↓→植物→→緑藻
↓   ↓→車軸藻類
↓   ↓→こけ植物
↓   ↓→しだ植物(プシロフィトン、カラミテス)
↓   ↓→裸子植物(メタセコイア)
↓   ↓→被子植物→双子葉類→離弁花類(ばら、あぶらな、まめ)
↓         ↓    ↓→合弁花類(きく、うり、つつじ、ひるがお、なす)
↓         ↓→単子葉類
↓→菌類
↓→動物→海綿動物
    ↓→腔腸動物(サンゴ)→→扁形動物
    ↓          ↓→環形動物
    ↓          ↓→腕足動物(スピリファー)
     ↓          ↓→軟体動物→→頭足綱(アンモナイト)
    ↓          ↓     ↓→腹足綱(ビカリア)
    ↓          ↓     ↓→二枚貝綱(トリゴニア)
    ↓          ↓→節足動物→→三葉虫類
    ↓                ↓→甲殻類
    ↓                ↓→多足類
    ↓                ↓→くも類
    ↓                ↓→昆虫類(メガネウラ)
    ↓→棘皮動物
    ↓→原索動物(ピカイア)
    ↓→無顎類(?コノドント、甲冑魚)
    ↓→軟骨魚類(さめ、えい、ぎんざめ)
    ↓→硬骨魚類
    ↓→両生類(イクチオステガ)
    ↓→(は虫類、双弓類)→鱗竜類(首長竜、ヘビ・トカゲ類)
    ↓          ↓→かめ類
    ↓          ↓→主竜類→→クルロタルシ類(わに)
    ↓               ↓→翼竜類
    ↓               ↓→(恐竜類)→→鳥盤類
    ↓                      ↓→竜盤類
    ↓                         ↓→鳥類(始祖鳥)
    ↓→(単弓類)→哺乳類型は虫類
           ↓→(ほ乳類)→単孔類
                  ↓→有袋類
                  ↓→真獣類

2020年3月24日火曜日

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

 ブレディみかこ著「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー The Real British Secondary School Days」を読む。イギリスでアイルランド人の配偶者と男子中学生の息子とくらす日本人女性から見た子育て、息子の通う中学を中心に社会の風景をつづる読み物。
 気になった点を挙げると、イギリスの社会の貧富の格差、移民がいかに社会に入っていっているか、公立学校の日本との違い、差別はどんなふうに現れるか(筆者の差別体験や子供がいかに差別を感じそれと対峙しているか)、イギリスでいかにLGBT問題に取り組んでいるか、社会問題でデモに参加することを容認する中学等々。
 日本も貧富の格差の拡大や従来の価値観の変化が急速であるが、その先をいっているイギリス社会、その状況と対峙する教育現場をみているような感じがした。

2020年3月22日日曜日

生物分類-従属栄養生物-

・従属栄養生物
 単細胞→原生動物界
 多細胞→動物界
・動物界
 セキツイ動物の仲間(新口動物)
  セキツイ動物
  原索動物・・・ホヤ、ナメグジウオ
  キョク皮動物・・・ウニ、ヒトデ、ナマコ
 節足動物の仲間(旧口動物)
  節足動物・・・昆虫類、甲殻類、クモ類
  環形動物・・・ミミズ、ゴカイ、ヒル
  軟体動物・・・イカ、タコ、
  線形動物・・・カイチュウ
  輪形動物・・・ワムシ
  扁形動物・・・サナダムシ、プラナリア
 *脱皮動物・・・節足、線形動物
 *冠輪動物・・・脱皮動物以外、トロコフォア幼生または触手管
 *体節動物・・・節足、環形動物
 刺胞動物・・・ヒドラ、イソギンチャク、
 海綿動物・・・イソカイメン
 *無胚葉(海綿動物)、二胚葉(刺胞動物)、三胚葉動物(旧口、新口動物)
 *無体腔(扁形、刺胞、海綿動物)、偽体腔(線形、輪形動物)、真体腔(より上位の動物)

生物分類-独立栄養生物-

・独立栄養生物
 原生生物界(水生植物)と植物界(陸上植物)
 シアノバクテリアと1次共生し葉緑体をもつ
  →紅藻類と緑藻類(光合成色素の違いにより分かれる)
   緑藻類→シャジクモ類と陸上植物
 シアノバクテリアと2次共生・・・1次共生生物を取り込む
  紅藻類を取り込む→渦べん毛類、珪藻類、褐藻類
  緑藻類を取り込む→ミドリムシ類
・陸上植物・・・コケ植物、シダ植物、裸子植物、被子植物
 コケ植物
 生活環:胞子体2n→胞子n→配偶体n(雄株と雌株)→配偶子n(精子と卵)→(接合)→胞子体2n
 コケ植物は胞子体が配偶体に寄生
 シダ植物
 生活環:胞子体2n→胞子n→配偶体(前葉体、造卵器と造精器をもつ)n→配偶子n(精子と卵)→(接合)→胞子体2n 
 胞子体と配偶体が独立
・種子植物
 胚のう母細胞(花粉母細胞)→胚のう(花粉)→精細胞(卵細胞)→受精→
 種子植物では配偶体が胞子体に寄生している
 裸子植物 胞子体は子房がなく胚珠がむき出し、胚乳がn
 被子植物 胚乳が3n
  双子葉類 子葉2枚、網状葉脈、形成層あり、主根と側根
       合弁花と離弁花の分かれる
  単子葉類 子葉1枚、平行葉脈、形成層なし、ひげ根

生物分類-大分類と原核、原生生物界ー

必要があり生物分類についてまとめる。
・3ドメイン説・・・細菌(38億年前に他と分かれる)、古細菌(20億年前に真核生物と分かれる)、真核生物
 5界説・・・原核生物界、原生生物界、動物界、植物界、菌界
・細菌ドメイン
 バクテリア・・・大腸菌、乳酸菌、硫黄細菌、紅色硫黄細菌
 シアノバクテリア・・・ユレモ、ネンジュモ
 核膜はなく、環状DNA(ヒストロン、イントロンなし)
 エステル脂質の細胞膜で、ペプチドグリカンの細胞壁をもつ
・古細菌ドメイン(アーキア)
 アーキア:メタン菌、好熱菌
 核膜はなく、環状DNA(ヒストロン、イントロンあり←真核生物と共通)
 エーテル脂質の細胞膜で、細胞壁をもたない
・真核生物
 核膜あり、鎖状DNA(ヒストロン、イントロンあり)
・原生生物界
 真核生物で動物界、植物界、菌界以外
 単細胞生物
 胚を生じない多細胞生物
 従属栄養生物と独立栄養生物
  従属栄養生物 
   原生動物:単細胞(アメーバ、ゾウリムシ)
   粘菌類・卵菌類:多細胞(ホコリカビ、ミズカビ)
  独立栄養生物・・・光合成色素、単細胞と多細胞の違い
   紅藻類(アサクサノリ、テングサ)
   渦べん毛類(ウズベンモウソウ)
   珪藻類(クチビルケイソウ、ハネケイソウ)
   褐藻類(ワカメ、コンブ)
   ミドリムシ類(ミドリムシ)
   緑藻類(クロレラ、アオミドロ)
   シャジクモ類(車軸藻)

2020年3月7日土曜日

休校

 中国から広がったコロナウイルスによる感染が日本国内にも徐々に広がりつつあり、国から3月2日からの学校の休校の指示が27日にある(直接には県からの指示)。
 埼玉は28日が入試の当日なため、28日日から3月7日までは6日をのぞいて生徒は休みで、実質的には9日からではあるがあるが、国の指示通り春休みまで休校になった。
 コロナウイルスの感染者は現在も徐々に増えており、感染者のピークがどこに来るかまだわからない。このまま増えるようだと春休みも休校になる可能性もあり学校の活動にあとから取り返せない影響がでることが懸念されている。

2020年2月16日日曜日

AIに負けない子どもを育てる

「AIに負けない子どもを育てる」新井紀子著、東洋経済発行を読む。
東ロボ君のプロジェクトの責任者の著書で、著者が開発したリーディングスキルテスト(RST)についてまとめた本である。
まずは「世の中の皆はいかに文章が読めていないか、また読めたつもりでいるか」の指摘がなされそれを明らかにするRSTをやることになる。私の場合も自分の読解力がもちろん完璧でないことが明らかにされた。
さらに、文章をきちっと読みこなすことができると、様々なこどがちゃんと理解できるようになり、勉強の進捗、入試への対応や様々な仕事にいかにうまく対応できるか。文章をきちっと理解させるための授業展開の例示。文章をきちっと読めるためには小中学校で何を教えなければいけないか。大人になってからの読解力向上について、などがまとめられている。
あまり声高に指摘されないが本質をついたものであり、目から鱗が落ちる感じである。

2020年1月19日日曜日

朝比奈切通し

 来年度の授業の下見で三浦半島の朝比奈切通しを訪ねた。鎌倉時代に尾根を掘り割って造られたとされる鎌倉から東の港があった六浦を結ぶ街道の峠道である。地質としては下部が池子層、峠周辺の上部が浦郷層からできている。
 金沢八景駅から歩く、近くの神社の露頭を見た後(本当はたたきたかったが境内なので不可)、駅の背後の山(高位段丘面)に登る。山頂周辺ではバラバラになった化石礁の露頭をみる。またここから朝比奈切通しの周辺が遠望される。徒歩で車道脇を切通し手前まで歩き、直前から歩道になる。高速道路の下から露頭が始まる。石灰質な砂岩と砂質泥岩の互層である。ここは従来は浦郷層とされるが微化石の年代から池子層の可能性が大きい。さらに進むと台風の影響で倒木が続く、一番高い所の周辺は斜交葉理が発達する浦郷層がみられる。倒木の一番大変なところを過ぎると、摩崖仏のある場所である。ここからは下りで掘削されており、初めに見た互層が続く、排水用の水路も道の隅に掘られている。しばらくすすむと地層が塊状の砂質泥岩に変わり、簡単な舗装がされた道に合流したところで散策道の終了になる。本来は鎌倉まで歩くのだろうが、元来た道をもどり、途中鼻欠地蔵周辺を調べて駅に戻る。