2013年3月31日日曜日

函南原生林

 函南原生林を訪ねた。ここは箱根外輪山の一つ鞍掛山の南西斜面に広がる、標高460~680m約14.0haの原始の森で江戸時代から禁伐林として手厚く保護されて今に至っている。
 富士箱根ランド側入り口から入る。道はえぐられた部分もあり慎重に入口近くまで車を進める。入口から少し下ると周回コースになり元に戻るまで2時間ほどであった。アカガシ、ブナ等の数100年の年齢で根回りが10mを超える巨木も複数みられる。かつて日本一巨大なブナがあったが数年前に倒れたとのことである。下草は丈の高い笹で奥多摩の山のような印象で、八ヶ岳などでみられる苔がびっしりと引きつめられた原生林とは違っていた。多分湿度の違いのせいであろう。ここは駿河湾に出る狩野川の支流の来光川の源流部にあたるが、小さな流れがあり周囲は安山岩のれきがごろごろしていた。散策後、富士箱根ランドの展望レストランで昼食を食べたが視界はあまり良くなかったが富士山の裾野と駿河湾が確認できた。

2013年3月23日土曜日

クラス文集

 昨年と同様、クラス文集をつくった。今年はずいぶん生徒が活躍してくれた。
△△△ 以下自身のコメント △△△
 高校生活の中では一番余裕がある、いろいろ考えることができる1年だったはずですがどうでしたか?全体としては、1年生に比べ、それぞれが目標を持って生活していた印象を持っています。
 私自身は皆が2年になったのだから自分たちでできるはずと文化祭などでは少し離れてみていたつもりです。また、修学旅行の主担当だった関係で、旅行が終わるまではそのことに掛かりきりだったです。皆にとって楽しい旅行であるとともに原子力のことを考えるきっかけになってくれたらと考えています。
 修学旅行2日目に長崎の風頭公園へ汗をかきながら登りました。そこにある坂本竜馬像をみていて彼の「おのおの、その志のままに生きよ。」という言葉が聞こえたような気がしました。
 大切な3年生が始まります。志(目標)を持ち全力で取り組んで悔いのない1年にしてください。

ps クラスの閉め
 個人的には、所沢北での初めての2学年の担任でした。義理の両親が亡くなった年で体育祭には参加できなかった。修学旅行の企画運営で大変だった年だった。
 クラスの生徒のことを考えると、1年では学校適応と高校生としての自分の方向性を見つける2年は自分の可能性を追求する年と初めに話した。そんな意味で多くの生徒は頑張ってくれた。
 先日成績会議があったが、比較的勉強のできる、全体としてうまくいっているクラスかなとよろこんでいます。私が特に何かをやったわけではありませんが
 幕末に萩の私塾で明治時代をつくる人材が次々に生まれました。鎌倉時代の初め6つの新しい仏教が起こり、お互いに刺激し合って発展したとされます。これらは先日の講演会の藤嶋昭の話ですが、競い合う人が相乗効果で成果をつくっていく話しでした。クラスを見ていて皆で刺激し合って良い方向に向かっていたと感じます。
 次の年は皆にとっては大変な時期になる。いい人間関係の中でそれぞれが目標実現に頑張っていってほしい。
2013-03-24

2013年3月17日日曜日

古霞湖跡を訪ねる

 地学ハイキングで立川断層の運動の結果できたと考えられる古霞湖を訪ねる企画に地球科学部員とともに参加した。
 金子駅で降りた後、霞川沿いを歩く。途中地下遊水地などを見た後、立川断層の推定位置へ、地形が開け古霞湖跡が一望される。次に古霞湖の堆積物を見学、高さ1mほどの露頭だが真ん中に木材片や種、さらに縄文土器片が堆積する層があり観察、採集する。
 食事の後、立川断層が通るとされる笹仁田峠をへて加治丘陵の尾根をあるく。尾根沿いでは仏子層の上に芋窪礫層が不整合で乗るのを数か所で見学し、尾根を下り霞川を横切り金子駅に着いた。
 以前自転車で霞川をさかのぼっって地形観察をしたが露頭を見学してこの地域の認識がさらに深まった。

2013年3月13日水曜日

パンスターズ彗星

 12日に職場の屋上からパンスターズ彗星を確認し写真撮影をした。双眼鏡で見えるレベルの明るさで尾が伸びているのが確認できた。
 パンスターズ彗星(C/2011 L4 (PANSTARRS) )は、2011年6月に、パンスターズ1 望遠鏡による観測で発見され彗星です。パンスターズ1 望遠鏡とは小惑星や彗星などの地球接近天体を監視するためのマウイ島に設けられた広視野全天サーベイ用の望遠鏡で、この彗星は2010年5月に観測を開始してから発見された2個目の新天体です。パンスターズ彗星が太陽に最も近づくのは、2013年3月10日(日本時間)、そのときの太陽からの距離は約0.30天文単位(4500万キロメートル)、地球からの距離は約1.11天文単位(1億6600万キロメートル)です。太陽に近づくまでは天球の南半球にいたため日本からは見えませんでしたが近日点以降は北半球に移るため日本で主に夕方の西の空に見えます。パンスターズ彗星の軌道は、惑星の重力の影響により現在は放物線となっており、太陽に近づくのは今回一度きりで、二度と戻ってこない彗星だと考えられています。

ps 地学室前レポート
パンスターズ彗星
 3月12日に所沢北高校屋上からパンスターズ彗星を確認し写真撮影をした。双眼鏡で見えるレベルの明るさで尾が伸びているのが確認できた。その後14日、16日と連続して写真撮影に成功し、その様子は次第に尾の向きが右方向に変化するとともにわずかづづながら明るさが減少するのが観察できた。
 パンスターズ彗星(C/2011 L4 (PANSTARRS) )は、2011年6月に、パンスターズ1 望遠鏡による観測で発見され彗星です。パンスターズ1 望遠鏡とは小惑星や彗星などの地球接近天体を監視するためのマウイ島に設けられた広視野全天サーベイ用の望遠鏡で、この彗星は2010年5月に観測を開始してから発見された2個目の新天体です。パンスターズ彗星が太陽に最も近づくのは、2013年3月10日(日本時間)、そのときの太陽からの距離は約0.30天文単位(4500万km)、地球からの距離は約1.11天文単位(1億6600万km)です。太陽に近づくまでは天球の南半球にいたため日本からは見えませんでしたが近日点以降は北半球に移るため日本で主に夕方の西の空に見えます。パンスターズ彗星の軌道は、惑星の重力の影響により現在は放物線となっており、太陽に近づくのは今回一度きりで、二度と戻ってこない彗星だと考えられています。
データ SONY NEX5N 18-200mm 固定撮影
写真上:3/12,18:35
写真中:3/14,18:44
写真下:3/16,18:42
2013-03-28

2013年3月12日火曜日

鉄の酸化物

-鉄の酸化物についてある方から質問があったのでまとめてみた-
 鉄の酸化物には2価と3価があります。化学式では酸化鉄(Ⅱ)FeOと酸化鉄(Ⅲ)Fe2O3がそれに当たります。これは私たちの周りでは赤さび、黒さびとして観察されることが多い。
 空気中でつくられる赤さびは酸化鉄(Ⅲ)Fe2O3が中心で下地の保護作用はなく、腐食はいつまでも進行します。一方黒さびは四酸化三鉄Fe3O4(酸化鉄(Ⅱ、Ⅲ))で高温、酸素不十分の条件で鉄表面に人工的に形成したものは緻密な皮膜となるため、防食法の一つとして使われます。
 鉱物としての酸化鉄には2価、3価、2価と3価の混合したものが知られています。2価のものもありますが珍しい鉱物です。3価のものは赤鉄鉱(ヘマタイト)が有名で、ありふれた鉱物で鉄鉱石として採掘されます。2価と3価の混合したものとして磁鉄鉱(マグネタイト)があります。火成岩中には普通に含まれる造岩鉱物であり、結晶は正八面体をして強い磁性を持ってます。鉄鉱物としては褐鉄鉱(リモナイト)も知られていますがこれは天然のさびで、水を吸着した酸化物です。
 また、鉄がイオンとなり水に溶けたものを見ることがあるかもしれませんが、鉄(Ⅱ)イオンは淡緑色、鉄(Ⅲ)イオンは黄褐色です。ただし他のイオンがあると色も結構変化します。

2013年3月10日日曜日

「日本の津波災害」

 伊藤和明著「日本の津波災害」岩波ジュニア新書を読む。
 日本の津波災害を地域別にまとめ検証し、その概要をまとめる。三陸沿岸、南関東、南海トラフ、日本海沿岸、沖縄八重山列島、山体崩壊による津波、遠地津波の個別の状況を解説。続いて、3.11はどんな地震&津波であったか、大きな揺れのない津波地震の存在、引きから始まる津波と押しから始まる津波、第一波より大きい第二波、地形と津波の関係、南海トラフの三連動地震の可能性などに触れている。
 津波の普及書として良くまとまっている本で、私自身も自分の知識の整理に役に立った。

2013年3月6日水曜日

高校入試

 3月4日に埼玉県の高校入試が行われた。理科の問題についてだが、大きく5問あり、基本問題、地学、生物、化学、物理と区分けされていて例年通りであった。また内容的には地学分野で昨年の金環食と金星の太陽面通過をあつかったのはタイムリーな問題であった。また実験結果から考えさせる問題は化学にあったあが全体としてやや少なく知識を問う問題の割合が多かった。物理は静力学の問題が出されていて、電気がなかった。例年よりやや優しいような印象で平均点は高いのではないか。

PM2.5

 中国の大気汚染問題で最近よく使かわれる。
 PMとは粒子状物質 Particulate Matter のことで具体的にはμmの大きさの固体や液体の微粒子のことをいう。主に燃焼による煤塵、飛散土壌、海塩粒子、工場や建設現場で生じる粉塵等などからなる。PM10、PM2.5などと表現される。
 このサイズの粒子は厳密な粒径による区分ができないため、例えばPM10は、粒子径10μmで50%の捕集効率(ろ過効率)を持つフィルターを通して採集された、粒子径の異なる微粒子のまとまりのことである。
 数十μmの大きな粒子は人の健康に関係しないのでPM10、PM2.5などが大気汚染の指標として用いられる。