2015年5月24日日曜日

ガラスをつくる

 地球科学部の活動でガラスをつくっている。
 はじめに最も一般的な鉛ガラスをつくった。酸化ケイ素、ホウ酸、酸化鉛をるつぼに入れ、マッフルで覆い、ガスバーナーで加熱する。10分ほどで融解する。これを温めた鉄の板の上に落とし冷ます。冷却の速さの問題かひびが入り割れてしまった。
 次に、安全なソーダガラスをつくった。酸化ケイ素、炭酸カルシウム、ホウ酸、炭酸ナトリウムをるつぼに入れ、同様に加熱すると20分ほどで融解する。ホットプレートでさらに温めた鉄の板の上に落としたところ、ひびは入ったが割れずに固結した。
 細かいノウハウの必要な実験である。今後小中学生向けの科学行事につなげていきたい。

2015年5月8日金曜日

秤動

 月は常に同じ面を地球に向けている。しかし秤動という運動のため59%が観察される。秤動とは衛星に見られる振動運動のことで、光学秤動と物理秤動とがある。
 光学秤動とは見かけの振動で緯度秤動、経度秤動、日周秤動がある。緯度秤動は月の自転軸が公転面の法線に対して6.5度傾くため地球の春夏秋冬があるように1カ月を周期として上下に見える部分が変化する。経度秤動は月の軌道が楕円のため地球から見た動きに遅速があるため、1カ月を周期として近地点では右側(東側)、遠地点では左側(西側)がみえる。日周秤動は地球の自転のため観測者が動くため月の出では右側(東側)が、月の入りでは左側(西側)が見える。その程度は1度である。
 物理秤動は月が地球方向に長いラグビーボール形なためにおこるがこれは見かけ上は非常に小さい。