2014年7月11日金曜日

ビックファイブ

 古生代以降の5回の生物の大量絶滅のことをビックファイブとよぶ。それはオルドビス紀末、デボン紀末、ペルム紀末(P-T境界)、三畳紀末、白亜期末(K-T境界)の絶滅のことである。
 オルドビス紀末・・・当時生息していた全ての生物種の85%、三葉虫、腕足類、ウミリンゴ、サンゴ類、筆石、コノドントの大半が絶滅した。当時、大陸は南極域にあり、大陸氷河が発達し、これに伴う海水準の低下及び氷河の消滅に伴う海水準の上昇が原因の可能性がある。
 デボン紀末・・・生物種の82%、板皮類や甲冑魚をはじめとした多くの海生生物が絶滅した。寒冷化に伴う海水準の変動と海洋無酸素事変が原因の可能性がある。
 ペルム紀末(P-T境界)・・・地球の歴史上最大の大量絶滅がおこった。海生生物のうち最大96%、全ての生物種で見ても90%から95%が絶滅した。数を減らしていた三葉虫はこのときに、とどめをさされる形で絶滅、古生代に繁栄した単弓類(哺乳類型爬虫類)はこの際に多くが死に絶えた。原因は「スーパープルーム」によって発生した大規模な火山活動が、およびメタンハードレートの大量の気化による酸素濃度が著しい低下が原因と考えられている。
 三畳紀末・・・生物種の76%、アンモナイトの多くの種、爬虫類や単弓類も大型動物を中心に多くの系統が絶え、当時はまだ比較的小型だった恐竜が以降、急速に発展する。原因としては、中央大西洋マグマ分布域における火山活動との関連が有力視されている。
 白亜期末(K-T境界)・・・全ての生物種の70%、恐竜、翼竜、首長竜、モササウルス類、アンモナイトが完全に絶滅する。原因は小惑星が地球に衝突、発生した火災と衝突時に巻き上げられた塵埃が太陽の光を遮ることで、全地球規模の気温低下を引き起こし、大量絶滅につながったという説(隕石説)が最も有力である。

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