2014年1月30日木曜日

Hαによる太陽面観察

 職場にCORONADO (Hα太陽望遠鏡)が理科振興法による予算で入ったので、早速観察と写真撮影を行った。この望遠鏡は水素の出すHαで太陽を観察するための望遠鏡で、仕組みは望遠鏡内部に1.0Å以内の半値幅を実現するエタロンフィルターを内蔵していることである。
 眼視による観察 プロミネンス、ダークフィラメント、黒点、プラージュなどが観察できる。プロミネンスは太陽の下層大気である彩層の一部が、磁力線に沿って、上層大気であるコロナ中に突出したもので、太陽周囲から炎が噴き出すように見えるものである。これが光球上に見えるものがダークフィラメントで、光球より暗いため暗い線状に見える。黒点は太陽表面を観測した時に黒い点ように見える部分である。この部分も光を放っているが、周囲よりも弱い光なので黒く見えている。太陽の彩層の明るい領域がプラージュである。通常、黒点の近くに見られる。
 写真撮影 眼視用に設計された望遠鏡なので、直焦では撮影は難しいようで、コリメート法によって撮影した。具体的には望遠鏡に接眼レンズを付けピントを合わせたのち、ビクセンのアダプターで光軸を一致させるように接眼レンズにカメラを固定する。そのあとカメラ側のピントをあわせシャッターを切る。ただし、明るい昼の撮影なので接眼レンズとカメラの間から光が入らないよう注意する必要がある。

0 件のコメント:

コメントを投稿