2015年5月8日金曜日

秤動

 月は常に同じ面を地球に向けている。しかし秤動という運動のため59%が観察される。秤動とは衛星に見られる振動運動のことで、光学秤動と物理秤動とがある。
 光学秤動とは見かけの振動で緯度秤動、経度秤動、日周秤動がある。緯度秤動は月の自転軸が公転面の法線に対して6.5度傾くため地球の春夏秋冬があるように1カ月を周期として上下に見える部分が変化する。経度秤動は月の軌道が楕円のため地球から見た動きに遅速があるため、1カ月を周期として近地点では右側(東側)、遠地点では左側(西側)がみえる。日周秤動は地球の自転のため観測者が動くため月の出では右側(東側)が、月の入りでは左側(西側)が見える。その程度は1度である。
 物理秤動は月が地球方向に長いラグビーボール形なためにおこるがこれは見かけ上は非常に小さい。

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