2014年12月9日火曜日

ハイエイタス

 (昨日の講演報告の続き)20世紀後半は、二酸化炭素濃度の上昇に応じて平均気温が上昇していたのだが、21世紀に入ると濃度上昇はあるのだが温度がそれに対応して上昇していない。この現象ををハイエイタス(地球全体の気温上昇の停滞状態)とよぶ。
 理由としては、二酸化炭素によって具体的に蓄熱されているのは太平洋の西域の海水で、このためラニーニャ現象に似た状況が続き地球全体の熱が上がっていないとの見方がある。また北極振動などの現象が地球の温暖化の影響をある部分打ち消している可能性が指摘されてもいる。これによると20世紀後半はたまたまその影響が温暖化を増加されるように働いていたためで、従来の二酸化炭素濃度上昇のみがストレートに地球の温度上昇に現れるという考えは単純なようである。

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