2015年1月18日日曜日

「アメリカの鏡・日本」

 「アメリカの鏡・日本」ヘレン・ミアーズ著、伊藤延司訳、角川書店を読む。
 筆者はGHQの一員として日本占領政策の策定にかかわった女性の日本研究者である。内容は明治までの日本、明治維新から敗戦までの日本を研究者として客観的に分析した著作で、次のようなことがまとめれれている。明治の前の日本はどんな国であったか。明治維新はいかに起こったか、それに西欧列強はいかに関係するか。明治以降の日本はいかに西欧列強を手本にして変革していったか、そのときの東アジア情勢と西欧列強の対応。太平洋戦争はどのように進行していったか。日本の敗戦処理は、アメリカなどによっていかに行われようとしているかなどである。表題は、アメリカが今戦後処理の改革をしようとしているのは、明治維新以降西欧やアメリカを手本として同じ手法で同じことを行った日本であるという意味である。
 今まで日本から見た日中戦争、太平洋戦争とうい知識は持っていたが、アメリカ人の書いたものを読むのは初めてである。アメリカが日本に対してどんな意識を抱いていたか、またその権益をいかに守るため行動していたかがまとめられていて新しい視点でそれらをみれたのが貴重であった。

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