2019年6月15日土曜日

秩父盆地の地史

 横瀬の周辺で化石試料を採集し、簡易調査を行った。調査したのは平仁田層で泥岩や砂質泥岩が主体で砂岩や礫岩が挟在されている地層でスランプを感じさせる岩相である。またここ半年ほど秩父盆地を歩く機会が多いので秩父盆地の発達史を自分なりに整理してみる。
 この地域に中新世の初め、展張場が発生し堆積盆が形成される。急速な堆積面の低下の
中で基底礫岩から始まり泥岩に至る彦久保層群が堆積する。
 中新世の中期になると堆積盆の中心の南への移動と沈降により深化が継続する。タービダイトを主体とする小鹿野町層群が堆積する。
 秩父盆地形成も後半になると、さらに南に堆積盆の中心が移動するとともに展張場が終了し、それに伴い堆積相がかわる。泥岩や砂質泥岩を主とし砂岩や礫岩を挟むスランプの要素がはっきりするようになる。このとき西部や南部で断層運動があり、断層周辺ではそれに伴う礫層等がたまった。ここで堆積したのが秩父町層群である。最後に一番南部で粗粒堆積物が堆積し堆積盆地が消滅した。

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