2019年8月11日日曜日

青木ヶ原樹海

 部活で青木ヶ原樹海を歩いた。西暦864~866年にかけて富士山北西部で起こった大規模な割れ目噴火で、この結果として北西山麓を溶岩で広く埋め尽くした。この上に約1300年をかけてつくられたのが青木ヶ原樹海である。生物の教員とともに歩いたのだが、1300の割に混合林で極相に進んでないので遅いのではとの話題が出た。標高(900-1200m)と溶岩のでこぼこした地形のせいかもしれないとの話だが、ここが極相に至ると夏緑樹林帯になるのではないか。
 極相は緯度と降水量によって決まってくる。降水量の多い日本の場合でまとめると、関東地方以南ではシイ・カシ・タブノキ類が優占する照葉樹林がそれにあたる。もう少し寒い冷温帯だとブナを中心とした夏緑樹林が極相となる。亜寒帯では本州ではアオモリトドマツ(オオシラビソ)・シラビソが,北海道ではエゾマツ・トドマツなどの針葉樹が優占する森林となる。照葉樹林の極相が成立するような気候条件下でも,山の尾根筋や,風あたりの強い場所などでは,草地や低木林のままにとどまることもある。また,森林になってもカシやシイで構成された標準的な照葉樹林にならず,モミやツガなどの針葉樹林を多く含んだ森林として安定することも多い。

1 件のコメント:

  1.  青木ヶ原樹海は、貞観噴火後1200年の時を経てツガやヒノキを中心にハリモミ、ヒメコマツ、アカマツなどの針葉樹やミズナラなどの広葉樹の混合林である原始林が形成された。緯度と標高からすると落葉広葉樹が発達する山地帯にあたるが、水分や養分の少ない溶岩質の土壌であることから針葉樹が発達している。

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