2016年2月7日日曜日

「アフリカ大陸から地球がわかる」

 「アフリカ大陸から地球がわかる」諏訪兼位著(岩波ジュニア新書431)を読む。長年にわたってアフリカを研究のフィールドにする地質学者のアフリカの地質やアフリカに関する話題提供を通じ、その面白さをまとめた本である。
 内容は、初期のアフリカ調査についてやナイル川が探検された歴史から始まり、3つも大きなクラトンからなるアフリカの地質についての話題(始生界、原生界、ブッシュフェルト火成岩体、天然の原子炉、汎アフリカ変成帯、鉱産資源)、また項目を割いて大陸の分裂とダイヤモンド(かつての沈み込みによってつくられたものがゴンドワナ大陸の分裂に伴う火成活動で地上にもたらされる)、アフリカ大地溝帯(大地溝帯の詳細、カーボナタイト、人類の起源)、そして最後に砂漠化の問題である。
 地球の古い大地のことは具体的には知らないことが多く大変参考になった。プレートテクトニクスなどを理解した上で読むべき本で高校生には語り口は平易だが、やや難しいのではないか、理系大学生向けな感じがする。

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