2014年8月16日土曜日

釧路湿原

 約20年ぶりに釧路湿原を訪ねた。前回は釧路市湿原展望台から眺め、周囲を散策したのみであったが、今回は1日強を使っての湿原探索である。
 1日目は釧路空港に降りたのち釧路市丹頂鶴自然公園へ、羽根の切られた丹頂であるがほぼ自然状態での観察ができる。この春生まれた薄茶色の幼鳥がほぼ成鳥と同じ大きさになっている。おもったより小さいというのが印象で、かつて見たマナヅルよりやや大きい程度。
 翌日は初めに細岡展望台に行って湿原の全景を眺める。阿寒の山々から手前の丘陵、そして広がる湿原のをくねくねと流れる釧路川を見る。そのあとにカヌー体験をする。左岸の塘路湖からスタート、昨日の台風の雨の影響で水量が多いまたこれは視線が上がるという意味で湿原観察には有利とのこと。ヒシの浮かぶ塘路湖から釧路川への小河川は本来とは逆向きの水流で漕ぐのに若干苦労。釧路川に入ると川幅や広くなり右へ左へ蛇行する河川にそって下る。水は雨の影響で濁っていて、ときどき上流から枝の塊などが流れてくる。河岸は湿原や柳、ハンノキのブッシュからなる。途中樹上からオジロワシの幼鳥が親に向かって鳴いているのをみる。次にエゾシカが岸を歩くのに出会う。前方のカヌーが刺激を与えたせいかタンチョウの鳴き声が聞こえる、私たちが近づいたときには姿は見えなかった。細岡駅のやや上流でカヌーを降りる。
 午後は湿原で最も湿原観察がしやすいという3kmの恩根内木道をガイドとともに2時間をかけて歩く。湿原の縁、ハンノキのブッシュ、湿原と異なる環境の植物と植生を見学。谷地まなこ、谷地坊主、食虫植物、ツリフネソウ、ドクセリなどを見る。自然のタンチョウが見られる場合もあるとのことだが駄目であった。現在湿原の急速な乾燥が問題になっている、環境を維持するためのは湿原そのものだけでなく周囲の丘陵の環境の保全も必要とのこと、なるべく長く今の環境が残されることが望まれる。

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