2014年8月9日土曜日

「原爆と原発事故について学ぶ」

 「原爆と原発事故について学ぶ 記入式教材集」関根一昭・澤野重男編著を読む。著者から学会の連絡誌に書評をとの依頼があり、一読した。本自体は記入式の教材集という形式でその通りであるのだが、通読すると今の原爆と原発事故に関して総合的に理解できる良書でもある。
 内容的には原子力、原爆、原発の歴史と仕組み、福島第一原子力発電所の事故の詳細、世界の核兵器の問題、脱原発と自然エネルギーについて等がまとめられている。
 また特徴としては、記入式なので重要事項を確認しながら内容をきちっと理解しながら進むことができること、グラフを書かせなど作業をさせることで数字の意味を理解で来るよう工夫されている、内容的には決して妥協していないので教員が読んでも充分満足できる水準を保っている、福島の問題を扱っているので内容的に新しく、マスコミ等でぽつぽつ流された情報がどんな意味を持つか丁寧にまとめられている、自ら測定したデータから具体的な放射線の問題を扱っている等がある。

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