2020年5月15日金曜日

下末吉海進

 約12万5000年前に間氷期(リス-ヴィルム間氷期、エーミアン間氷期)があり完新世の平均気温より1度から2度暖かかったとされる。この地球の温暖化によって起きた大規模な海進を下末吉海進という。この海進で関東地方では縄文海進より海域が拡大した。また、現在の海水面から5~10メートル程度高かったのではと推定されている。
 下末吉海進のときにたまった地層は、下末吉層または下末吉層相当層といわれる。またその後寒冷化による海退が起こり平坦な地形面を作ったのだが平坦面およびこれに連続する河川による陸上堆積の地形面を下末吉面という。埼玉では所沢台、金子台が陸上で形成された下末吉面である。
 またこの時期は現生人類の出アフリカの時期で、エーミアン間氷期にアフリカから出たグループはその後絶滅し、8.5万~6.5万年前の寒冷化した時期に出た人々が世界に拡散していくことになる。

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